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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.090

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一語履歴 vol.090
プロは絶対に... 090aノーベル賞を... 090b未来を担う... 090c之を愛し...
一語履歴 vol.089
落語の道に 089a人生の大原則 089b83歳の女子高生 089c人生の根本は...
一語履歴 vol.088
幸せは... 088a腕を 088b西郷南洲の 088c決める... 088d坂村真民と...
一語履歴 vol.087
点から... 087aなまえ... 087b誰よりも... 087c体温だけで...
一語履歴 vol.086
俳優に... 086a恩に... 086b怒らない...~宿命は... 086c人生の金メダル...
一語履歴 vol.085
母からの... 085aできる方法... 085b中村天風... 085c生活のあらゆる...
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仁を... 084a杉山龍丸... 084b全力を... 084c苦労と... 084d勝利の神様...
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一語履歴 vol.082
人生と... 082a苦しみに... 082b全部努力... 082c点々... 082d新しい...
一語履歴 vol.081
私たちは... 081a種をまく... 081b偉人を... 081c売ろうとしたら...
プロは絶対にミスをしてはいけない  王貞治(福岡ソフトバンクホークス球団会長
                 荒川博(野球評論家・荒川野球塾塾長)

日本球界に燦然と輝く
868本のホームラン世界記録は、
2人の師弟の出会いから始まりました。
荒川博氏、24歳、王貞治氏、14歳。

王 とにかく僕は不器用でしたから、
  練習に練習を重ねて覚えるしかなかったんですね。

逆に不器用だったから、
とことんまで練習をやれてよかったと思っています。

荒川 あんまり器用じゃなかったね。
   だからよかった。
   他のことができなかったのがよかったんだ。

王 反復練習するしかなかったですからね。

荒川 伸びる選手は心掛けが違うんだよ。
   大リーグのイチロー選手だって、
   午後6時から試合が始まるのに、
   昼の2時にはグラウンドへ出ると聞いている。

王 彼とはWBCの第一回大会で一緒になりましたが、
  私がチームの選手たちとグラウンド入りすると、
  必ず先に来て練習をしていましたね。

やっぱり、人の見ていないところで努力しているんです。

僕は荒川さんから指導を受けた
21歳から30歳までの約10年間、
とにかく荒川さんの言われることは
絶対間違っていないという信念を持って取り組みました。

それがなければ、とてもあの厳しい練習は
続けられなかったと思います。

人に物事を教わるに当たっては、
それが最前提なのだと思いますね。

その荒川さんがコーチを退任された
翌年の昭和46年には、
僕はかつてないスランプに陥りました。

荒川さんがおられた頃は、
悪いところがあるとすぐに直してもらえましたが、
今度は自分で解決策を見つけるしかない。

しかしスランプを抜け出すのもまた、
練習する以外に道はないんです。

試合の中で迷いが出てくるわけですから、
練習してその迷いを取り払うしかありません。

荒川 そうだね、努力以外にはないよ。
   だから私はいつも「努力に勝るものなし」って言うんだ。

けれども間違った努力をしていたら、
これはどうしようもないからな。

だからやっぱり「本物から習え」っていうことなんだな。

王 そうですね。

本物から習って、最初はその形をきちっと受け入れ、
ある程度のところから自分のものになって
変化していくわけですね。

王 そういえばホームランを打ち始めた頃、
  「王シフト」という守備態勢を
  敷かれたこともありました。

打席に入ると、相手チームの野手が
6人も右半分に寄っていたのには驚きましたね。

荒川 左に打たせてフォームを崩させようとしたんだね。

王 そうですね。

けれども僕は、
率を打つことが目標ではなかったですからね。

来た球を強く打って、なおかつスタンドに入れることが
自分本来の打ち方だと思っていましたから。

荒川 物の考え方がそもそも違うんだよ、我々は。
   何百人守ったって、球がその上を行きゃいいんだから(笑)。

王 何人守っていようが、真芯で打てば野手の間を抜ける、
  角度がつけばスタンドへ行く、ということで、
  シフトを敷かれたことはあまり問題ではありませんでしたね。

むしろあのシフトは、
何があっても自分がよりよい打球を打てばいいんだと、
もう一段階、僕の気持ちを高めさせてくれました。

荒川 そうだ、相手は関係ないよ。

王 僕の現役時代には、
  一球一球が文字どおりの真剣勝負で、
  絶対にミスは許されない、
  と思いながら打席に立っていました。

よく「人間だからミスはするもんだよ」と言う人がいますが、
初めからそう思ってやる人は、必ずミスをするんです。

基本的にプロというのは、ミスをしてはいけないんですよ。
プロは自分のことを、人間だなんて思っちゃいけないんです。

100回やっても、1000回やっても絶対俺はちゃんとできる、
という強い気持ちを持って臨んで、初めてプロと言えるんです。

相手もこちらを打ち取ろうとしているわけですから、
最終的に悪い結果が出ることはあります。

でも、やる前からそれを受け入れちゃダメだということですよね。

荒川 初めからミスが許されたら、これはもう、
   人間として堕落してしまうよ。

職業によっては、そのミス一つで
破産に至る場合もあるんだから。

王 真剣で斬り合いの勝負をしていた昔の武士が
  「時にはミスもある」なんて思っていたら、
  自らの命に関わってしまう。

だから彼らは、絶対にそういう思いは
持っていなかったはずです。

時代は違えど、命懸けの勝負をしているかどうかですよ。
 
2014.03.31

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