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西郷南洲の遺訓に学ぶ 「人を相手にせず、天を相手にせよ」は西郷隆盛の有名な言葉ですが、 森信三師はこの教えの真髄をかくのごとく明解に説かれています。 人というものは、我と相対立するもので五分五分のものであります。 かく相対的な五分五分の関係では、 向こうが変わればこちらも変わるのである。 すなわち動揺恒(つね)なきものであります。 向こうが強ければこちらが引き摺られ操られる、 これが相対的関係というものであります。 それから脱して天を相手にする、 すなわち絶対を相手にして絶対に帰し、 絶対に自己をささげる。 そこではじめて相対的なる人情の離反合不合ということによって 一々自己が動かされることがなくなるのであります。 森信三師は 「敬天愛人」の「天」の一字にこそ南洲翁の根本理念があると捉え、 理想とされるリーダーの姿を説いているほか、 真の指導者には何が必要か、熱を込めた解説をされています。 「そもそも現実の世界において真に残るものは真実のみであります。 真実のみが人心を動かし人心に残るものである。 この事は古今東西にわたる真理でありますが、 しかし特にわれわれ大和民族は格別に真実の人を尊ぶのである」 「真実というものは主観的には私心をいれないということであり、 私心をいれないということは 常に己れの精一杯を尽すということであります」 「自分の前途が雲霞とへだたり 自分の一生が無限の長さをもつように思っている間は、 いまだ真実を尽すものとは言い得ないでありましょう。 自分の前途が雲霞とへだたって、 わが生涯のはてが見透せない程度の知では、 真に自己を投げ出さずには居れないという力は出ないのであります」 「本当の真実はこれを知という方面からいえば、 常に自分の一生が自己の眼前に縮図されて、 ほとんど一点に帰せんばかりに見えなければならぬ。 すなわち常に自己の死が見えていなければならないのであります」 「かくして真に偉大なる真実は 常に偉大なる明知を愛し、 偉大なる真実は偉大なる明知に照らされて はじめて実となる所以であります」 |
2014.02.24 |
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