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常に相手の期待以上の仕事をする 末石藏八(キシヤ会長) 京セラ名誉会長・稲盛和夫氏を師と仰ぐ経営者の会・ 盛和塾のメンバーで、九州一の総合医療商社キシヤの トップを務める末石藏八会長。 当時従業員10名ほどの名もなき零細企業に高卒で入社し、 「この会社を福岡県でナンバーワンにする」と 誓いを立て、それを実現させたばかりか、 売上高550億円、従業員450名の組織へと導きました。 末石 私が九州大学病院(以下、九大病院)の担当になったのは 20歳を過ぎてからのことですが、 九大病院は規模が大きく、同業の大手3社なんかは 営業部長クラスが部下を連れて毎日やってくる。 普通にやっていては営業力で絶対に負けると思い、 どうすれば彼らに勝つことができるかと考えましてね。 私には若さがあるからフットワークでは 絶対負けないという思いがあったので、 自分ができることはどんな小さなことでも 確実にやると決めました。 小池 例えばどんなことに取り組まれたのですか。 末石 血圧計などよく使う医療機器は修理に出されることが多い半面、 戻ってくるまでに時間がかかると聞いて、 まずはこれを徹底的にやろうと。 修理を依頼されたら、急がれる場合はその日のうちに 会社に持ち帰って修理のおじさんに必ず夜までに仕上げてもらい、 どんなに遅くなってもその日中に届けることを徹底したんです。 そうすることで、現場で働く看護師長さんたちに 可愛がられるようになって、 次第に信頼関係を築いていくことができました。 それからよその業者を見ていると 大概が現場に強いけど会計に弱いか、 会計に強いけど現場に弱いかだったので、 自分は現場も会計も絶対に強くなろうと、 用度係や主計係が働く会計のところには 確実に1日4回行くことを日課にしていました。 小池 4回というのはどういうタイミングで行かれたのですか。 末石 朝、会社から病院に着いたらまず最初に向かうでしょう。 それから昼に会社へ戻る際に顔を出す。 午後一番で病院に着いたらすぐに向かって、 最後の一回は夕方会社に戻る前でした。 その後、他の社員たちは18時になると 「失礼します」と家に帰っていきますが、 私はまた「行ってきます」と病院に出掛けて行きました。 そして信頼関係を深めるために、 各科の先生の部屋を回るなど 午前零時頃まで働いて帰っていました。 この話をすると皆さん驚かれるのですが、 自分で決めたことですから、何で私だけがこんなに 働かなければいけないのかと思ったことは一度もありませんでした。 逆に一番辛かったのは、会計の人から 「あんた仕事以外に趣味があるの?」と聞かれたことですね(笑)。 年度末になると会計の締めに入るでしょう。 1月から4月にかけては土曜日曜も 朝から夜遅くまで手伝いをしていたので、 不思議に思ったんでしょうね。 ちょっと寂しい気もしましたが、そんなふうに見られるというのは、 これはこれでいいことではないかと思い直しました。 でも、私はそんなことよりも、 ただ期待どおりの仕事をしていてはダメだ、 常に相手の期待以上の仕事をして、 「あっぱれ」と言われるようでなければと 自分に言い聞かせていました。 小池 末石さんは若い時からそれだけの覚悟を 持って仕事をされていたのですね。 末石 私が27歳の頃には九大病院内の医療機器に関する仕事の 7割をキシヤ1社で押さえるまでになっていました。 |
2015.02.18 |
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