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かつて日本橋のデパートの屋上にいた 小さなゾウ 昭和25年から約4年間、生後8か月の子ゾウが 日本橋高島屋の屋上で暮らしていました。 子ゾウの名前は「たかちゃん」 戦後多くの子どもたちがたかちゃんに会いに行き、 背中に乗ったり、芸を見せてもらったりと、 楽しい思い出を作っていました。 荒井静枝さんが幼い頃何度か遊んだたかちゃんに、 再び会いに行ったのは、自分の子供が2、3歳になった頃でした。 その間たかちゃんは、上野動物園から多摩動物園に移ったと聞き、 35年振りに会いに行った荒井さんは、 柵の中にいるどのゾウがたかちゃんかわからなく 思わず大きな声で 「たかちゃーん」 と呼びました。 すると、年老いたゾウが近寄ってきて、 昔遊んだ子供が来てくれたと気づいたかのように 当時の芸を披露してくれたのです。 しかし、再会から3か月後、たかちゃんは亡くなってしまいました・・・ たかちゃん亡きあと、動物園に移った後のエピソードを 「ともだちをたすけたゾウたち」という本で荒井さんは知ることとなります。 多くの動物に仲間を助けようとする本能があるようなのですが、 たった一頭で育てられたたかちゃんも、群れの一員として 仲間を助けていたのです。 ゾウは病気などで弱ると、座り込んでしまうのを防ぐために 立ったままでいようとするのですが、 あるゾウが病気で立てなくなってしまったことがありました。 この時たかちゃんは、仲間とともに両側からこのゾウを支え、 回復し始めてからも1頭ずつ交替で看病を続けました。 約2ヶ月に及ぶ看病の結果、そのゾウは無事に回復したといいます。 またある時、慎重だったたかちゃんが溝に落ち、 もはやクレーンで助けるしかないと思われた時、 仲間のゾウが同じ体勢になり、溝から出る方法を 何度も実践して見せたのです。 このことでたかちゃんは、溝から出ることができたそうです。 この二つのエピソードから、 自分ばかり優先して群れを大切にしないものは、 結果的に自分を見失う。 いまの時代はまさに群れ意識を失ったが故に、 自分を見失っている時代ではないかと思うのです。 我われ人間が人類を超えて、 生物や地球全体という群れを大切に生きていくことができたら、 社会、ひいては世界が良くなっていくのではないか、 そういったことをたった一頭のゾウから学ばせていただきました。 そして私はたかちゃんとの再会を通して、 人生はいつ良いことが起こるか分からない、 とも教えれもらいました。 いま、希望を失っている子供や自殺をする人が増えていますが、 私自身、これまでの人生で嫌なこともありましたが、 投げやりにならず、希望をもって生きることで、 出会いや教えというご褒美をもらったのではないかと思います。 |
2014.06.14 |
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