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平凡なことの積み重ねが非凡な結果を生む 鍵山秀三郎(イエローハット創業者) 「社会の荒みをなくしたい」 その一念で半世紀、50年にわたり 掃除道を実践し続けてきたイエローハット創業者・鍵山秀三郎氏。 一代で日本を代表するカー用品会社を 築き上げると共に、 氏を中心とする掃除の会は国内外に 130か所を数えるまでに広がっています。 鍵山 50年近い会社経営の中で 私がいつも念頭に置いていたのは、 「平凡な人に非凡な仕事をさせるのではなく、 平凡な人が平凡な仕事をして、なおかつ会社が成り立つ」 ということでした。 傍から見ると「普通のことしかしていませんね」と。 これが大事ですよね。 誰かが非凡な才能を磨いたとか 非凡な才能を持った人が入ってきたとか、 そういうことではなく、 普通のことを積み上げていって 結果としてそれが非凡になったと。 神戸女学院大学名誉教授の内田樹(たつる) という先生が書いた本の中にこういう言葉が出てきます。 「私の仕事ではない。あなたの仕事でもない。 誰の仕事でもない仕事が放置されている組織は そこから腐敗する」 会社の中にはいろんな仕事があるわけですけど、 細分化していくと必ず間が空くんですね。 この間を補い合って、 微妙に重なり合っている企業は発展していきます。 ところが、たとえ目に見えないくらいであっても 隙間のある企業は絶対に成長できないものなんです。 スポーツだってそうだと思います。 どんなに優秀な選手が集まったって 隙間のあるチームは強くなれない。 しかし、平凡な選手が集まっていたとしても、 隙間がなくて一枚岩になっていれば 大きな力になると思うんです。 荒井 うちなんかまだまだ隙間がありますので、 もっと埋めていかなければと思います。 ただ、そういう意味で言うと、 実は昨年優勝したチームより、 むしろその前の学年のほうが戦力的には上でした。 けれども、昨年は凄く仲が良くてまとまりがありましたし、 こちらの意図が伝わりやすい学年だったんです。 その半面、もし結果が出なければ 「仲良し軍団だから勝てないんだ」って 言われてしまったと思うんですけど、 私の見た中では傷を舐め合う集団ではないなと。 仲間にいいことがあると、 自分のことのように喜ぶんですよね。 逆に何か問題があればきちんと指摘する。 そういうことができたチームだったので 上手く噛み合ったのかなと思います。 鍵山 先ほどの内田先生の言葉は言い換えると、 私が来た時はこうだったけれども、 私が来たからにはこのままにはしない、 ということです。 これを実行した学校の先生が 沖縄にいらっしゃいますよ。 その先生がとある荒れた中学校に行ったら、 もう何が入っているか分からないほど 物が詰め込まれている部屋が2つあった。 誰も手をつけずに、長い間放置されていたんです。 ところが、その先生は 「前からそうであっても、私は放っておかない」 ということで、中の物を全部出した。 もちろん要らない物もたくさんあったけれども、 あれば使える物もたくさんあった。 要らない物は処分して、使える物をきちっと整理したら、 いままで買いに行っていた物を買わなくて済むようになり、 部屋が2つ空いた。 そこから学校は変わったんですね。 私がカー用品業界に入った時も、 そこには悪しき習慣がたくさんあったんですね。 いい習慣はない。 勤めた会社では、言葉遣いも態度もみんな粗暴粗野。 だから私は、絶対こういう人間にはならないと思いましたし、 この悪しき習慣を絶対に変えてみせると。 人には言いませんけど、心の中で固く決意しました。 荒井 私もよく悪しき習慣を変えろって選手に言うんです。 どうしても先輩がやってきたものって残るんですね。 鍵山 人間は新しい習慣を身につけるより、 前からある習慣を変えるほうがよほど難しい。 これは本当に至難なことなんですね。 |
2014.04.26 |
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