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私公混同 小石原 昭(企画集団 知性コミュニケーションズ代表) 27歳で総合雑誌『知性』を立ち上げ、以来、編集の道一筋に今日まで 歩み続けてこられた小石原昭さん ──仕事をする上で特に 心掛けてこられたことはありますか。 これまで仕事でいろいろな 人に会ってきたけど、 変わらず元気に働けたのは 「私公混同」を実践してきた からだと思います。 ──公私混同ではなく、 私公混同ですか。 公私混同はいけません。 そうではなくて、 私の持っているものを全部、 公に入れなきゃいけない。 日本の会社も「私公混同」を 徹底すると、もっといろんな意味で 豊かになると思うんですがね。 それから、編集者として 一番大事なことは、人間性ですよ。 ──あぁ、人間性が一番大事だと。 そう。編集者っていうのは 「自分」という人間を売る仕事だから、 自分の人間性の幅しか企画はできないし、 取材も編集もできない。 ──それは編集に限らず、 どんな仕事にも言えることですね。 そうですね。例えば、 僕が食べもので 一番好きなのは寿司で、 二番目が天ぷらですが、 出てくる寿司とか天ぷらよりも、 前でつくっている親爺さんの 人間性で好き嫌いを決めてる。 好きな人間が握った寿司、 好きな人間が揚げた 天ぷらじゃないと食べません。 そして僕自身は「要慎(ようじん)」 という言葉を大切に精進してきました。 ──要慎……聞き慣れない言葉です。 井伏(鱒二)先生にご揮毫をお願いしたら 「小石原君、こんな言葉は無いよ」 って言われたけど、僕がつくった造語。 あまり出しゃばったりしては いけないという自戒の言葉です。 |
2017.09.28 |
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