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発明から事業化まで 桑原 晃弥(経済・経営ジャーナリスト) エジソンには、他の発明家にはない 二つの特徴がありました。 一つは発明よりも それを事業化することの大切さを 理解していたこと。 もう一つは、 発明はニーズに基づくものだという 信念を持っていたことです。 言い換えれば、 発明から事業化までをトータルで考える 思考の持ち主であり、 その根底には 成功するまでは決して諦めないという 発明家としての強烈な執念がありました。 蓄音機の発明に続いて挑んだ 白熱電球にしても、 エジソン以前に似たような原理を 発明した人たちはいました。 しかし、電気を動力と位置づけ、 電球を使ってニューヨーク全体を 明るくしてみせるという トータル的な思考ができたのは、 おそらくエジソンただ一人だったはずです。 その証拠に、 エジソンは自らの構想を実現するには 単に白熱電球をつくるだけでなく、 送電システムやソケット、 スイッチなど周辺機器の開発、 量産化など様々な課題を クリアしなくてはいけないことに気づき、 そのことに挑み続けるのです。 エジソンは白熱電球の発明家という 言い方をされますが、 むしろ電気事業そのものの 発明家と言うべき存在でした。 |
2017.08.10 |
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