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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.264c

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一語履歴 vol.269
一剣を持して 269a自分は 269b人有我創 269c自分が真っ先に
一語履歴 vol.268
私公混同 268aつくる人の 268b普段自分で 268c「バスの中で」
一語履歴 vol.267
仲良し時間 267aありがとう 267b飽きる 267cおかげさま
一語履歴 vol.266
馴染むのが 266a命は一つ 266b素直に物事を 266c叱るコツ
一語履歴 vol.265
ヒルティの言葉 265a心をひらく 265b生き方 265c仕事の価値
一語履歴 vol.264
集中力を 264a生きる力 264b夢があるから 264c本当の学問
一語履歴 vol.263
笑っている瞬間 263a小さなこと 263b開き直り 263c気が満ち溢れ
一語履歴 vol.262
吾悟り 262a壁に苦しみ 262b生き者は 262c無上意
一語履歴 vol.261
発想から事業化まで 261aどういうふうに 261b再現芸術家 261c閃き
本当の学問

吉田松陰に、こういう逸話があります。

安政元年3月27日、松陰は金子重輔と共に
伊豆下田に停泊していたアメリカの軍艦に
乗り込もうとして失敗し、下田の牢につながれます。

一夜明け、松陰は牢番に

「昨夜、行李が流されてしまって、
 手元に本がないから、
 何かお手元の本を
 貸してくれませんか」

と頼みます。

牢番はびっくりして

「あなたたちは
 大それた密航を企み、
 こうして捕らえられて
 獄の中にいるのだ。

 どうせ重いおしおきを
 受けるのだから、
 こんな時に勉強しなくても
 いいのではないか」

この牢番の言葉に
松陰はこう言うのです。

「凡およそ人一日この世にあれば、
 一日の食を喰らい、
 一日の衣を着、
 一日の家に居る。
 なんぞ一日の学問、
 一日の事業を励まざらんや」

(ごもっともです。
 それは覚悟しているが、
 自分がおしおきになる
 まではまだ時間がある。
 それまではやはり一日の
 仕事をしなければならない。
 人間というものは一日
 この世に生きていれば、
 一日の食物を食らい、
 一日の衣を着、
 一日の家に住む。
 それであるなら、
 一日の学問、
 一日の事業を励んで、
 天地万物への御恩に
 報いなければならない。
 この儀が納得できたら、
 ぜひ本を貸してもらいたい)

この言葉に感心して、
牢番は松陰に本を貸します。

松陰は牢の中で金子重輔に
向かってこう言ったといいます。

「金子君、今日このときの
 読書こそ本当の学問である」


「牢に入って刑に処せられる
 前になっても、松陰は自己修養、
 勉強を止めなかった。

 無駄といえば無駄なのだが、
 これは非常に重要なこと
 だと思うのである。

 人間はどうせ死ぬものである。

 いくら成長しても
 最後には死んでしまう
 ことに変わりはない。

 この〈どうせ死ぬのだ〉という
 わかりきった結論を前にして、
 どう考えるのか。

 松陰は、どうせ死ぬにしても
 最後の一瞬まで
 最善を尽くそうとした。

 ……これは尊い生き方であると思う」
 
2017.08.26

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