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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.260

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一語履歴 vol.260
信仰に生きた八木重吉の詩は...
一語履歴 vol.259
聖路加国際病院名誉医院長の...
一語履歴 vol.258
私たちが生きていく上で忘れてはならない大切な知恵...
一語履歴 vol.257
東急電鉄社長の野本弘文さん...
一語履歴 vol.256
無一物から事業を興し...
一語履歴 vol.255
二宮尊徳は...
一語履歴 vol.254
伸びていく人に共通するものは...
一語履歴 vol.253
人は一生、師を必要とするもの...
一語履歴 vol.252
歴史上の「師と弟子」...
一語履歴 vol.251
日本の美術界をリードしてきた...
信仰に生きた八木重吉の詩は、
美しい自然描写の中に
人間の本質を
見事に捉えているところにあります。

鈴木 秀子
(国際コミュニオン学会名誉会長)
  
八木重吉の詩の一つの特徴は、
自然描写の美しさと、
その本質を捉える洞察眼にあります。

心を開いて
自然と一体となった時の
幸福感、躍動感が
多くの素晴らしい詩を生み出しました。

 蟲

蟲が鳴いてる

いま ないておかなければ

もう駄目だというふうに鳴いてる

しぜんと

涙をさそはれる

誰かに見てもらおうとか、
褒められようとか、
そんなことを少しも考えずに
精いっぱい鳴いている虫の姿を、
重吉は人間の姿と重ね合わせました。

何かに無心、真剣に
打ち込んでいる人の姿に接した時、

「生きるとはこういうことなのか」

と誰もが目を覚まされ
深い感銘を受けます。

そして、その一途な姿は
自然と涙を誘います。
 
人は悲しい時、苦しい時に
涙を流すものですが、
さらに深いところから溢れ出るもの。

それが感動の涙なのです。 

 秋のひかり

ひかりがこぼれてくる

秋のひかりは地におちてひろがる

このひかりのなかで遊ぼう

この詩に書かれた「ひかり」とは、
“幸せ発信地”の人たちのことと
考えたらいいでしょう。

「秋のひかり」のような
温もりを持った人は、
その人の明るさ、幸福感が
いつの間にか広がっていき、
まるで太陽の温もりが
大地を温めるように、
いつの間にか人々の心を
優しく潤していくものです。
 
2017/08/05

JR九州が手掛ける日本初の
クルーズトレイン「ななつ星in九州」
がいま大変な人気です。

唐池 恒二(九州旅客鉄道会長)

──唐池会長は「ななつ星」をはじめ、
  これまでいくつもの観光列車を
  ヒットさせてきたと
  お聞きしています。

私どもは観光列車のことを
「D&S(デザイン&ストーリー)列車」
と呼んでいまして、
沿線の風土や車窓からの風景を
思いっきり楽しんでいただくために、
その地域に基づく
デザインとストーリーを
兼ね備えた個性溢れる列車を
走らせているんです。

現在「ななつ星」以外に、
11本のD&S列車を運行していますが、
1988年に私が初めて手掛けた

SL「あそBOY」、
特急「ゆふいんの森」、
特急「はやとの風」、
特急「九州横断特急」、
特急「指宿のたまて箱」、
特急「A列車でいこう」など、

その多くは私が
企画やネーミングを考えたものです。

──列車の名前を聴くだけで
  ワクワクした気持ちになります。

それまで鉄道というのは
目的地に移動するための
単なる交通手段にすぎませんでした。

ところが、D&S列車を
走らせたことによって、
鉄道自体が目的になったんですね。

「ゆふいんの森」に乗って
由布院に行きたいとか、
「指宿のたまて箱」に乗って
指宿に行きたいと。

D&S列車には
そういう魅力があるんです。
 
2017/08/01

『老子講義録』

 本田濟・講述、読老会・編

政財界の首脳たちが心酔した
中国哲学者・本田濟先生が
平成元年から平成4年にかけて
4年間行った『老子』講義全29講の全容を
収録したものです。

世界一優秀な学生が集まるといわれる
ハーバード大学では、
いま「東洋哲学」の講義が
絶大な人気を誇るといわれ、
老子や孔子の思想が、
世界のエリートからも注目されているそうです。


自分の居るべき場所としては
大地がいちばんよい。
安心して居れるから。

心の持ち方、これは深い池のようにありたい。
そのようであれば心は安定して平静だから。

友だちとして選ぶ相手、
これは情け深い人がいちばんよい。
つまりその友だちの情け深さが
こちらにまで及ぶであろうから。

ものをいうには、嘘のないことが大切。
そうであれば口から出るものすべて、
真理である。

政治においては、治まるということが理想である。
政は正と同義で、政によって、国を正す、
これが治まるという結果を生む。

物事においては、有能ということが理想。
有能な人が物事を処理すれば
できないことはない。

行動においては、時が大切。
すべての動作がしかるべき時に
適うということが理想である。


以上七句は、皆、道をわきまえた士は、
このような善を兼ね備えているという。
しかも、自分をえらいとは思わない。
だから、天下のあらゆる人と争うことがない。
争うことがないから、自分をとがめ怨む人もない。
 
2017/07/29
明治の初年以来、150年続く
日本料理の名店・招福樓。

大主人が語る、山田無文老師との逸話。

中村 秀太郎(招福樓大店主)

7月の炎暑の中を
訪れた私どもに対し、
無文老師は鉄瓶を提げて庭に降り、
井戸の冷水でお茶を立てて
もてなしてくださいました。

お茶の作法を心得ておらず
困惑する私に対して老師はひと言、

「茶は飲んだらよいもんじゃ」

と厳しい言い方です。

帰りの道すがら岩崎学長は、

「老師はあのひと言で
 もう君を弟子にして
 くださったんだよ」

と説いてくださいました。

以来、無文老師との尊いご縁は、
89歳で遷化なさるまで
およそ40年にわたって続いたのです。

愚息二人もお世話になりました。

無文老師が霊雲院に
迎えられて間もない頃、
嵐山の薩摩屋敷という
料理屋の女将から饗応を受け、
お供をさせていただいた時の
ことはいまでも印象に残っています。

女将は既に隠棲なさっていましたが、
非常に学識が高く、戦前は
満洲北支を股にかけて
歩いたという豪傑でした。

宴も終わり、お酒の入った
老師が赤い布団を被って
寝てしまわれた傍で、
女将は私に

「中村さん、
 あんたは得な人やな」

と語りかけてくださいました。

「大抵の人間は初めてのところに
 来たらよそ行きの顔をしよるが、
 あんたはきょう初めて会った
 私にも真っ裸でぶつかってきた。

 人間というものは、
 一生のうちに何度か
 よい師匠に恵まれるが、
 よそ行きの顔をして
 接するような人間を、
 師は拾ってくれない。

 そこに寝転んでおる坊主は、
 あんたを研いでもらうのに
 一番の砥石や。

 せいぜい一生かかって
 研いでもらうとよい」

あの無文老師を

「そこに寝転んでおる坊主」

と呼ぶ女将の肝の太さに驚きながら、
私はその言葉を心に深く刻み、
無文老師を我が師として
仰ぎ続けてきたのです。

「茶は飲んだらよいもんじゃ」
 
2017/07/20

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