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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.299c

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一語履歴 vol.300
どれだけ 300a影あり 300b父親の役割 300c言葉には
一語履歴 vol.299
魂のお世話 299a英語が 299b寝たきり社長 299cそれはホープ
一語履歴 vol.298
痛いよね 298a結果は 298b耐えるもの 298c鉋くず
一語履歴 vol.297
チームで共有 297a身を捨てる 297b咲くもよし 297c天からの一本の糸
一語履歴 vol.296
一流になるために 296aおいしく 296b長所に 296c与えられた仕事
一語履歴 vol.295
あの人は神様 295aミスにも真摯に 295b光と闇は 295cアンテナが錆び
一語履歴 vol.294
抜いている草も 294aやっておいて 294bクオリティ 294c私ほど
一語履歴 vol.293
自分の心の 293a何を捨てるか 293b人生の五計 293c失敗しない人間は
一語履歴 vol.292
砂を嚙むような 292aマインドを 292b相対感からの 292c可愛がられる
一語履歴 vol.291
必ず用あり 朝は日の出と 291a企業は 291b経験が強烈な
それはホープ
        早藤 眞子(ピアニスト)
        渡部 玄一(チェリスト)
        渡部 基一(ヴァイオリニスト)

【玄一】
それにしても不思議なのは、僕たちの前で修養という言葉を
口にする人ではなかった父が、晩年になるにつれて
修養への関心が高まっていったことです。

父とは伊豆のジュース断食施設に一緒に行く機会もあって、
まとまった時間をともに過ごすことも多かったのですが、
いま考えると本当にもったいなかったなと。

この修養ということについても、もっと聞きたいこと、
教わりたいことがいっぱいありました。
僕の喪失感はそこからも来ているような気がしているんです。

【基一】
父の生き方ということでお話しすれば、2015年4月、
関西で母がピアノの演奏をした時、父と二人で新幹線に乗って
大阪の会場に行く道すがら、私はアメリカ留学中に就いていた
ユダヤ人のヴァイオリンの先生から教わったことについて父に話をしました。

父と私の二人だけの旅行はそれが最初で最後だったのですごく印象的でした。
そのユダヤ人の先生から「基一、君は人生で最も大事なものは
何だか知っているのか」と聞かれ、「それはホープ、希望だ」と。
その「ホープ」という言葉は、親族がホロコーストによって
殺害されてしまった先生にとっては腹の底から出た言葉だったんです。

で、父にその話をしたら「そうだよな、人間というのは
希望がなければ生きられないな」としみじみ感じ入って言ったんです。
そして、いまつくづく父の人生は常に希望を抱いて、
そこに向けて前進していく人生だったのではないか、
という感慨を深くしているんです。

それから、あまり食べ物を受けつけられなくなっても、
父は「俺はこれまで不機嫌な日は一日もなかった」と何度も言っていましたね。
ふて腐れたり、機嫌が悪くなって難しい顔をしたり、
というのが自分でも一切なかったというんです。

特に最後の一年は病院の医師や看護師ばかりか、会計のスタッフの人にも
「ありがとう、ありがとう」と言っていてまるで聖人のようでした。

【眞子】
本当にそうでしたね。

【基一】
私たちが父の車椅子を押したり、タイヤを拭いたりしている姿を見ながら、
父は秘書さんに時折何かを言っていました。
何だろうと思って家内とも不思議がっていたのですが、
「これをしっかり見ておきなさい」と言われた、と秘書さんは
話してくださいました。それはきっと「家族の絆というものは
こういうものなんだよ」ということだったのだと思います。

ですから、希望と感謝、さらに家族の絆。これらが父の人生を
貫いた柱ではなかったかと私は息子の一人として感じています。
 
2018.05.04

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