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      次代に輝く住まいを創る

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日本画家の重鎮、田渕俊夫さん。
「自分の追い込まなければ、
よい絵は生まれない」と語る。

田渕 俊夫(日本美術院理事長)

どのような絵に挑戦するにしても、
絶対に忘れてはいけないものがあります。それは感動する心です。

自分が感動することができなければ、
人を感動させることは絶対にできません。

桜を見るにしても、蕾が膨らむ様子を見てまず感動します。
花が咲き始めて満開になり、やがて散って、最後には若葉が出てくる。
その一つひとつが私にとってはものすごい感動ですし、
もし桜の花びらが水の上に浮いていたら、
その感動は何倍にも膨らんでいきます。私は、
その感動を絵で表現するために生きてきたと言っても間違いではありません。

──感動する心を持ち続けるには、何が大切なのですか。

それはやはり常に心のアンテナを磨いておくことでしょうね。

アンテナが錆びてしまっていたら、絵描きは務まらない。
これは学生でもそうですが、同じものを見て、同じことを聞いて、
すぐにピンとくる者と全然ピンとこない者がいる。

ピンとこないのはやはりアンテナが錆びているからなんです。
アンテナが磨かれていたら、新聞からでもテレビからでも小説からでも、
いろいろなヒントを得ることができるはずですよ。

「俺はこのレベルでいい」と思ったら、それ以上先には進めません。
 
2018/03/29

大峯千日回峰行という荒行を、1,300年の歴史の中で、
二人目に満行された塩沼亮潤さん。

塩沼 亮潤 (慈眼寺住職)

千日回峰行を満行した者は、10年目に、9日間飲まず、食べず、寝ず、
横にならずという修行に入ります。これを「四無行」と言います。

行に入ると9日間ずっと辛いか最悪かのどちらかです。
しかし、そこで気持ちが負けていたのでは衰弱するばかり。
攻めの気持ちで行じなければなりません。

「四無」の中で一番きついのは水を飲まないことです。
喉の渇きは口から水分を入れてやらなければ癒えません。
一日一リットルずつ体から水分が抜けていくので
血液がドロドロになっているのでしょう。
座っているだけで脈が90から100、120と上がります。
吐き気がして心臓が飛び出てきそうです。どうやっても治まりません。

水分が人間にとっていかに貴重なものかと改めて気づきました。
自分がここに存在しているだけでも「ありがとう」と、
すべてが感謝の世界に包まれているような9日間でした。

「普段私たちはいかに幸せでしょう。
ご飯も食べることができない人が世界にどれほどいるでしょう。
その苦しみ、痛みからみれば、私の苦しみなんて。
どんなに辛くとも苦しくとも取り乱さず、優しさと大らかさ、
そしてのびのびと清らかなる心で行じれば、必ず護られるのです。」

「たとえ時代が変わっても、お釈迦さまが示してくれた
お手本どおりに歩む道こそ御仏に仕える者の定め。
だから行に始まりも終わりもない。ただ無の心」

お釈迦様は2,500年前、波斯匿王というインドの王様に
「人間の生き方は四種類しかない。一つは光から光へ生きていく人間、
次は光から闇へ生きていく人間、三つ目は闇から闇へ生きていく人間、
四つ目は闇を転じて光ある世界へ生きていく人間だ」と言いました。

光と闇は私たちの心がつくるものです。生きていれば、イラっとしたり、
ムッとすることもあるでしょう。けれども、昼があって夜があるように、
この世はすべて陰と陽、よいことも悪いことも半分半分です。

よいことが続くと永遠に続いてほしいと思いますけれども、
辛いこと苦しいことも自分の心を磨く砥石なんだと思えば、
闇を転じて光ある世界に生きていくこともできるのです。
 
2018/03/27

世界最短でミシュラン三つ星を獲得し、天才シェフとも称される
HAJIMEオーナーシェフ・米田肇さん。
「一流料理人になる」という夢を誰よりも本気で
追いかけてきた米田さんの言葉には、重みがあります。

米田 肇(HAJIMEオーナーシェフ)
    
──三つ星を取れる人とそうでない人の差は何だと思われますか?

皆が頂点を目指して頑張っている中で、
細部にまでとことんこだわれるかが分かれ目だと思います。
よくスタッフが「ちょっと火を通し過ぎたと思うんですが、どうですか?」
って聞きに来るんですけど、味見をすると全然ちょっとじゃないんです。

病院の先生でも、体温がたった0・02度上がっただけで
大ごとだと捉える方がいますが、
そうした微差を追求できる人が特出できるのだと思います。
料理の世界ではその差が品質管理にものすごく影響します。

よく器用なほうがいいですか?という質問を受けますが、
器用であったほうがいいですけど、それ以上に日々の努力を
積み重ねられる人のほうが成長します。
そのためには小さなミスにも真摯に向き合う姿勢が大事ですね。

──ミスを真摯に受け止め、努力を積み重ねる。

私は一流プロの条件は二つあると思っていて、
一つは高品質な仕事をすること。そしてもう一つはそれを継続して行うことです。

今回のテーマは「本気 本腰 本物」だそうですが、本気とは、
自分で勝手に決めてしまっている限界を越えることだと思います。
車のリミッターと同じで、本当は300キロ出せるエンジンがついているのに、
180キロまでしか出せない設定にしている。
そのリミッターをカットし、真の力を出すには本気になって打ち込むのみです。

本腰とはすべての責任を背負う覚悟。

いつも逃げ腰で、人のせいにするような中途半端な人間は成長できません。
そして本物とは、ぶれない中心軸を持つこと。
時代や流行はどんどん変わりますが、本筋って意外と変わっていなくて、
それに気づける人が本物でしょう。
 
2018/03/24

松下幸之助の名前は知られていますが、
幸之助を陰で支え続けた“大番頭”高橋荒太郎のことはあまり知られていません。

平田 雅彦(松下電器産業元副社長)
    
高橋さんを思う時、日の当たらない部分で厳しい役回りを引き受け、
社を支えていた姿が脳裏に浮かびます。
戦後、事業部の中で業績が伸び悩んでいたモーターや蓄電池などの部門を担当し、
再建に導いたこともその一例です。
 
しかし、その最たるものと言えば、何と言っても労使問題でした。
松下では戦後しばらくの間、労使紛争が起きることはありませんでした。
しかし、昭和30年代初頭、他の大手企業の激しい闘争の波は松下にも押し寄せ、
労使の関係が次第に険悪になっていったのです。
 
このことは、従業員を家族のように思って育んできた創業者をとても苦しめました。
経営の神様と言われた創業者も、
この時ばかりはなかなか気持ちの切り替えができなかったといいます。
そこで、組合との交渉を一手に引き受けたのが高橋さんでした。
高橋さんは持ち前の粘り強さによって組合と交渉を重ね、
その中で信頼関係を築き上げていきました。
 
しかし、その髙橋さんをしても交渉に行き詰まる例があったのも事実です。
昭和33年、ベースアップを巡ってどうしても折り合いがつかず、
直接談判という組合側の要求に創業者が応じることになったのです。
委員長、書記長を前に創業者はこのように語りかけました。

「わしは高橋さんから相談を受けているから、
組合との交渉はすべて高橋さんに任せているんや。
高橋さんくらい会社のことを考え、従業員のことを考え、
組合のことを考えている人はおらんで。
あの人は絶対に手練手管はやらん。あの人は神様や。
わしはいつも高橋さんの後ろ姿を拝んでいるんや」
 
以上は当時の書記長で後に取締役になった高畑敬一さんが書き留めた言葉ですが、
これを聞いた組合幹部は創業者と高橋さんの信頼が
これほどまでに強固なのかと驚き、いたく感動するのです。
結果として組合はすぐに要求を取り下げ、交渉は妥結しました。
 
高橋さんが海外担当の副社長になった後も、
組合側との最終交渉は常に高橋さんの役目でした。
高橋さんが出てこない限り、組合側は決して納得しません。
それは一方で、高橋さんが創業者だけではなく
組合員からも厚い信頼を得ていた証左でもありました。
 
2018/03/24

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