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チームで共有 植田 育也(小児集中治療のプロ) 瀕死の子供を救う小児集中治療の普及に力を尽くす 植田育也さん。より多くの命を救えるかどうか、 その鍵を握るのが、チームワークにあると言います。 ──こどもの生死を左右する大変難しいお仕事ですが、 特に心懸けておられることはありますか。 この仕事では、命の火が消えそうなこどもが いきなり目の前に現れてくるわけです。 そこから、自分が培ってきた知識と技術を総動員して、 何とかその命を救うためのロードマップを瞬時にしてつくる。 そういう訓練をいつもさせられている感覚がありますね。 人間の体の変化は非常に複雑な上に、予測もつかない事態に 次々と直面するんですが、次の手、次の手と的確に 対応しながら道を見極めていかなければなりません。 これは、他の仕事にも応用できることではないかと思うんです。 複雑な物事を単純化して、そして自分の中から 最も有効な手札を引き出して対応していく。 仮でもよいのでなるべく早く目標を立てて、 そこを見失わないように近づいていくことで、 目的を達することができると思います。 もう一つ大切なことは、それを主治医の頭の中だけに 留めておくのではなく、他のスタッフとも共有することです。 ──一人で仕事をするのではないのだと。 アメリカで研修に参加している時は、朝に夕に ディスカッションを重ねて、主治医の考えていることを チームで共有していました。周りとキャッチボールを 重ねながら自分の頭の中を言語化し、チーム全員であたかも 一つの脳みそのように皆と情報を共有して道筋を明確にしていく。 そうすると、スタッフから思いがけないフィードバックを受けて、 よりよい方向へ軌道修正することもできます。 常に一緒に進むことを明確にしておけば、 チームでよい仕事もできるようになると思いますね。 |
2018.04.05 |
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