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感動分岐点を超えた時 人も経営も変わる 塚本こなみ(浜松市花みどり振興財団理事長) 長年、入園者数が減少し、存続の瀬戸際に立たされていた はままつフラワーパークやあしかがフラワーパークを再建させた塚本こなみさん。 万事入精の言葉どおり、 目には見えない樹木や物の命を大切にする 日々の仕事の積み重ねが、いま大きな花を咲かせています。 ――この春、はままつフラワーパークは大変な賑わいだったそうですね。 塚本 今年は浜名湖花博というイベントが、 当園と静岡県が運営する浜名湖ガーデンパークの2か所で開催されました。 3月から6月までの期間中、 当園は20万人の集客を目標にしていました。 私の計算では35、6万人入ってもらえると嬉しいな、 と考えていたんですが、その期待をさらに上回って 60万人の方にお見えいただいたんです。 これは当園44年の歴史で過去最高です。 ――長年、入園者減に苦慮されていたと聞いていますが、 画期的な数字が出せたのですね。 塚本 はい。園を存続できるかどうかのまさに瀬戸際でしたので、 予想以上の結果を出せてホッとしているところです。 ――再建のために、どのような取り組みをされたのですか。 塚本 私はこの園の再生のために昨年春、 理事長としてお招きいただいたのですが、 就任以来、お客様が何を求められ、 私どもは何を提供できるかを考え続け、 それを実行してまいりました。 感動分岐点という言葉をご存じでしょうか。 経営用語の損益分岐点と同じように、 このくらいなら感動しないけれども、 それを超える何かを提供すると感動が心の中に染み入る、 という分岐点があるという考えです。 例えば、見たこともない景色や想像を 遙かに超えた場面をご提供するのは、 その分岐点を超えることになるんです。 ――どのようなものを提供されましたか。 塚本 ここは30万平方メートルという 東京ドームの7倍に相当する広大な植物園です。 その中には素晴らしい日本庭園があって 1300本もの桜の木が植えられています。 各600メートルの2本の桜並木があり、 春には多くの人で賑わうのですが、 私はその日本庭園や池、水路の周りに チューリップを50万球ほど配して 桜とチューリップで世界一美しい庭園を造ろうと考えました。 桜といえば青森の弘前公園だとか全国各地に名所がありますし、 チューリップ公園は富山県砺波市などが有名ですが、 日本庭園の美しい風景の中で桜とチューリップが競演する という演出はここでしかできないと考えたんです。 ――そのアイデアが感動分岐点を超えた、と。 塚本 はい。花博開幕直後は あまり手応えを感じなかったんですけど、 桜とチューリップが満開を迎えた頃 どっと来園者が伸びて、 シーズンを過ぎた後も、全く減りませんでした。 きっと「はままつフラワーパークはすごい」と 評判が評判を呼んだのだと思います。 |
2014.08.14 |
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