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画壇の孤峰・中川一政が残した言葉 一刹那(いちせつな)とは一瞬ということ。 正念場(しょうねんば)は歌舞伎からきた言葉。 一曲・一場の最も重要なところ、 ここぞという大事な場面を指しています。 一瞬一瞬を人生の最も大事なところ、 人生の勝負どころ、本番と捉えて真剣に生きよ、 と教えている言葉が「一刹那正念場」です。 一道を極めた人は皆、 一刹那正念場を体現して生きた人である。 詩人の坂村真民さんにこういう一文がある。 《三万六千五百朝(棟方志功) なんといういい言葉だろうか。 百年生きたって僅か三万六千五百朝だ。 一朝だってムダにしてはならないんだと、 腹にしみわたるような言葉だ》 百年生きたって三万六千五百朝しかない。 はやるような思いで棟方志功は研鑽したのだろう。 そして、坂村真民さんもその言葉に深く共感し、 この一文を刻んだのだろう。 お二人の思いが私たちの腹にも沁みわたってくる。 生前ご親交の深かったお二人をお迎えし、 画壇の孤峰・中川一政さんのことを語り合っていただいたが、 中川さんもまた、一刹那正念場を生きた人であった。 中川さんが97歳の時に揮毫した 「正念場」の書がある。 初めてその書を見た時の 畏怖に近い感動を忘れることができない。 この人は97歳にしてなお、 正念場の日々を生きようとしているのか。 97歳になってこれからが 本当の人生の正念場だと思っているのか。 求道一筋に生きんとする人の気迫が、 書には溢れていた。 中川さんが残された極めつけの言葉を二つ。 「稽古をしてはならぬ。 いつも真剣勝負をしなければならぬ」 「一つ山を登れば、彼方にまた大きな山が控えている。 それをまた登ろうとする。力つきるまで」 すべての道に生きる者に 不可欠の覚悟というべきだろう。 |
2014.07.30 |
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