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健康寿命を伸ばす音楽療法 和合 治久(埼玉医科大学教授) 日本人の健康を取り戻すために、 効果が期待される薬物や 治療法の開発などが行われていますが、 いま新たに脚光を浴びつつあるのが 音楽の健康効果に着目した “音楽療法”に他なりません。 免疫学の専門家として、 免疫力を高める様々な 研究を行っていた私が、 音楽療法の存在を知ったのは 1992年のことでした。 欧米では、既に1950年代から 音楽を活用した生活の質の向上など、 音楽の健康効果に着目した 取り組みが行われていましたが、 当時の日本ではまだ 一般的ではありませんでした。 以来、私は音楽療法の研究を ライフワークにするようになったのですが、 実際に音楽には聴覚を直接刺激して 脳に働き掛けることで、意思とは関係なく 自律神経を刺激して活動を促進させたり、 心身をリラックスさせる ホルモンの分泌を促す効果が 医学的に証明されたのでした。 そして、 冷え性や便秘、アトピー、 花粉症、認知症、 不眠症、耳鳴り、 難聴、片頭痛、 高血圧、高脂血症、 糖尿病、がん などのあらゆる病気に対して 予防・改善効果があることが、 次々と明らかになっていったのです。 いまや音楽療法は、 病院や老人ホーム、職場などでも 広く取り入れられ、私のもとには 全国の体験者から 「血圧が下がった」 「冷え性が改善した」 「仕事の効率が上がった」 など、喜びの声が寄せられています。 聴くだけで痛みや不調が スーッと消える音楽療法は、 まさに“聴く薬”と言えるでしょう。 そのような音楽の健康効果の秘密は、 いったい何なのでしょうか。 それは、音楽が持つ “周波数”にあることが、様々な 研究結果から分かってきました。 |
2016.04.03 |
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