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お天道様が見ている オンリーワン幼稚舎。 園長の志道不二子さんは、園のカリキュラムに 『論語』や「教育勅語」の暗誦、「君が代」斉唱など、 古き良き日本の文化・伝統を組み込み、 驚くべき成果を上げています。 園児のみならず、親御さんたちをも変えてしまう ──保育にはどのような成果が表れましたか。 志道 よく「大人が変われば子供が変わる」と言いますね。 だけど、大人を変えるにはものすごく時間がかかるんです。 子供たちは私たちの話を素直に聞いてくれるので、 子供たちが変わり大人を変えてくれるんですね。 「お母さん、靴が揃っていないよ」と言ったりとか、 お母さんが揃えていなかったスリッパを後で キチンと揃えておいてあげるとか。 そういう中で家族も少しずつ変わっていきますね。 面白いのは、お母さんがお祖母ちゃんの悪口を 言っているのを聞いた園児が 「お母さんが悪口を言いたい気持ちも分かるけれども」 と言ったというんです。 それから、夫婦喧嘩の時に 「お母さん、そんなことを言ったらお父さんが傷つくでしょ」 と言ったりとか(笑)。 ──幼い園児の言葉だとは思えませんね。 志道 おそらく、それは私たちの「心育(ここいく)」が 影響しているのだと思います。 私たちは園児に「心育プリント」というオリジナルの冊子を渡して、 毎日保育で使います。 そこには例えば、次のようなことが書かれてあります。 みんなであそんでいた 車のおもちゃが こわれてしまいました。 でも「たかしくんが 悪いんだ」と たかしくんのせいにします。 たかしくんは どんなきもちかな? この一文を読み上げて、たかしくん、 周りの仲間のそれぞれの気持ちを考えさせ、 では自分だったらどう行動するかを手を挙げて発表させるんです。 その訓練を日々続けていくことで、相手の立場を理解し、 思いやる気持ちが育っていくんですね。 仕事から疲れて帰ってくる両親の背中をさすりながら 「無理しないで大丈夫だよ」と声を掛けてあげた、 といった話はたくさんあります。 私たちの園では先生が子供たちを叱ることはめったにないんですが、 友達の発言や容姿を笑ったり、 思いやりに欠けた言動をした時だけは厳しく注意します。 ──日本の伝統文化に関する意識も高まっていきますか。 志道 もちろんです。単に知識として学ぶのではなく、 心で受け止めてくれるようになります。 私たちの園は宗教とは一切無関係ですが、 お散歩の時にはよく神社にお参りするんですね。 それも二礼二拍手一拝という作法に則って行い、 その意味も教えます。 「二礼する時は天の神様と、大地の恵みに それぞれ感謝しましょう。 私たちは農耕民族だから、 ご先祖様は作物を育ててくれる太陽が どれだけ大切かを知っていた。 昔から“お天道様が見ている”という言葉があるけれども、 命の大本である神様に心から感謝しましょうね」と。 |
2015.11.12 |
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