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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.165a

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お天道様が 170a一つ上の仕事 170b考えの出し方 170c人生はあなたに
一語履歴 vol.169
最高の結果 169a悲しみの底で 169b不思議なるもの 169c負けない言葉
一語履歴 vol.168
あかちゃんポスト 168a呻吟語 168b奇跡 168c自分の力の引き出し方
一語履歴 vol.167
日本史 167a日本 167b精神的修養を積む 167c遠きを慮る
一語履歴 vol.166
天職への道 166a地域再生 166b成功への 166c資料が語る二宮金次郎
一語履歴 vol.165
プロの流儀 165a分身ロボット 165b鬼はいません 165c日本史講座
一語履歴 vol.164
後から来る者たち 164a畫れり 164b成長する 164c高い山を
一語履歴 vol.163
小学に学ぶ 163a帝国ホテルの現場力 163b太陽の下で考える
一語履歴 vol.162
唱道の人 一日は 162a江戸の庶民 162bみてござる
一語履歴 vol.161
おせっかい 161a翼を与える 161b足なし禅師
分身ロボット『オリヒメ』の驚異
                吉藤健太朗(オリィ研究所代表)

例えば、病院に居ながらにして、家族団らんや旅行を楽しむことができたら……。
そんな願いを叶えてくれるロボットをご存じでしょうか?
その名は「オリヒメ」。

一般的なケースですが、
故郷にいる高齢のご両親が心配な方の場合ですと、
ご両親の傍にいつもオリヒメを置いておかれるんです。

東京にいる息子さん、
娘さんが手元のiPadを立ち上げると、
画面には実家に置かれたオリヒメの額部分にある
内蔵カメラが捉えた部屋の様子が映し出されます。

iPadの画面を指で動かすことでオリヒメの首が動き、
それと連動してカメラが捉える光景が変わります。

そして、カメラがご両親の顔に向いたところで、
画面の向こうにいるご両親に話し掛ける。

――オリヒメがクルッとご両親のほうを
  向いて話し始めるイメージですね。

オリヒメとiPadには
それぞれマイク機能がついていますから、
「お母さん、元気?」「あなたは元気なの?」と
言葉でコミュニケーションができますし、
オリヒメの首を動かすことで
実家の部屋の中を自由に見渡したり、
頷く、手を挙げるなどのジェスチャーも可能です。

ご両親がオリヒメを持ち歩けば、
持ち歩いた場所の景色をiPadで眺めながら、
会話を楽しむことができるんです。

――オリヒメをとおして心に残る
  利用者との出会いもあったと思うのですが。

一番思い出に残っているのは、
オリヒメを最初に使ってくださった方ですね。

学生ですからコネがあるわけではないし、
使ってくださる方が誰もいず、
とても悩んでいたのですが、
そういう時に僕はたまたまビジネスコンテストで優勝し、
「面白い学生がいる」というので
ある教育関係の会社の社長さんから
「会いたい」と連絡をいただきました。

ちょうど社長さんとお会いする約束をしていた前日、
その方がアキレス腱を切って
「社員旅行に行きたかったのに。残念」
ととても悔やんでいらっしゃることが分かったんです。

僕は

「社長、いいものがありますよ。
 僕がつくったオリヒメはまさにそれなんです」

と言って社員さんたちにオリヒメを
旅行に持参していだたくようお願いしました。

社長さんは病室からパソコンを
使って社員さんと喋ったり、
車窓の景色を眺めたりしながら大変喜ばれましてね。
夜の宴会ではオリヒメで乾杯の発声までされました(笑)。

――楽しげな情景が目に映るようですね。

それから、二つ目の例は遠方の両親が
交代で見舞いに来る重病のお子さんのケースです。

彼は感染予防のための個室病棟にいました。

きょうだいや友達とも会えませんから、
二か月、三か月と入院するうちにテンションが落ちていって、
「家族と一緒にテレビを見たい」というのが切なる願いでした。

テレビは病室にもあるんです。

でも彼は一人では決して見ようとしませんでしたね。

父親から相談を受けた僕は、
彼の実家にオリヒメを置き、
病室のパソコン画面をとおして居間のテレビを
家族と一緒に見られるようにしました。

それから彼は毎日、家族との団欒の時間を
楽しめるようになったんです。

嬉しいことに、しばらくして無事退院できましたけど、
オリヒメがその子の回復に一役買っていたとしたら、
こんなに嬉しいことはありません。
 
2015.10.08

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