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遠慮 ――遠きを慮る 遠慮とは、遠きを慮(おもんぱか)ることである。 “遠き”には二つの意味がある。 時間的な遠い将来と空間的な広がりである。 よき人間関係を保つにも遠慮は必要で、 そのために我々の祖先は礼という規範をつくった。 時空間の遠きに思いを馳せ、 人に対しては言動を控え目にする。 それができる人を大人という。 子供は遠慮を知らない。礼を弁えない。 つまり、遠慮を知らず礼を弁えない人は、 肉体的には大人であっても精神的には 幼児性の域を脱していない人、ということになる。 心したいことである。 いま・ここ・自分の都合だけでなく、 遠い将来に思いを馳せ、彼方此方を慮る。 そういう父祖の営みがあることによって、 私たちはこの時代の繁栄を 生きていることを知らなければならない。 |
2015.10.23 |
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