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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.140c

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一語履歴 vol.140
仕事の鉄則 140aさつまいも 140bマザー・テレサ 140c松井秀喜の才能
一語履歴 vol.139
プロの流儀 139a吉田松陰 139b天才心臓外科医
一語履歴 vol.138
一天地 138a木猫 138b吉田茂首相 138c感動分岐点
一語履歴 vol.137
人生に 137a谷間に咲く 137b一人の時間 137c目の不調
一語履歴 vol.136
ちょっとだけ 136a桃李 136b生命の火を 136c柿と語る
一語履歴 vol.135
心の純粋性 135a明るくふるまう 135b想像する 135c逃げない 135d
一語履歴 vol.134
煩悩 134a仕事ができる 134b幸福は
一語履歴 vol.133
男なら 133a価値はない 133bハタケヤマ 133c発展は幸福を
一語履歴 vol.132
アイデアに 132a人は何のために 132b違う見方 ~昨日はもっと大事
一語履歴 vol.131
迷ったときは 131a親に感謝 131bどん底家族 131c組織はそこに
松井秀喜の才能を花開かせたもの
        山下智茂(星稜高等学校野球部名誉監督)

――高校時代の松井秀喜選手はいかがでしたか?

いまでも忘れられないのが、入学した日、
「おめでとう」と言って握手した時のことです。

手が象の皮膚のように硬くひび割れていたのです。

ちょっとやそっとの素振りではああはなりません。
こいつ、どんだけ練習してんのや、とこっちが驚くほどでした。

才能もあったけど、才能を生かすための努力を怠りませんでした。
それにご両親もしっかりした方々で、
3年間で松井の両親と話したのは3回しかないんです。

まず入学に際して
「よろしくお願いします」。

ドラフトの時、
「先生、相談に乗ってやってください」。

そして卒業の時、
「3年間どうもありがとうございました」
の3回です。

野球部の中には、

「監督さん、なぜうちの子を試合で使ってくれないの?」
「なんでうちの子ばかり叱られるの?」

と言ってこられる親御さんもいますが、
松井の両親は100%息子を信じ、
学校を信じてくださっていたから、
一切口出しはなさいませんでした。

――松井選手とはいまでも親交があると伺っています。

義理堅いから、こっちに帰ってくると必ず挨拶に来るんです。
で、来るたびに僕が読んで「いいな」と思った本を彼に渡しています。

彼は高校時代、電車で1時間かかる町から
通っていたのですが、行き帰りで本を読むように勧めました。

最初は野球が上手くなってほしいから
野球の本を読ませていましたが、
次第に『宮本武蔵』や『徳川家康』などの歴史小説を薦め、
最後は中国の歴史書とか哲学書を読ませました。
プラトンとかアリストテレスとか。

本を読めば知識が広がるだけじゃなくて、集中力が高まるんです。
それは打席に立って発揮する集中力に繋がるんですね。

それに彼にはただのホームランバッターではなく、
王・長嶋に次ぐ本物のスターになってほしかったから、

「日本一のバッターを目指すなら心も日本一になれ」

といつも言っていました。

彼は最後の夏の甲子園で話題になったでしょう。

――5打席連続敬遠されても、
 平然と一塁に走っていった試合ですね。

実はあの前年、高校選抜で一緒に台湾に行ったんです。
現地の審判だから当然台湾びいきで、
顔の前を通ったような球もストライクにする。

松井は頭に来て、三振するとバットを
地面に叩きつけたんです。その時、

「おまえは日の丸をつけて来ているんだ。
 石川代表じゃない。球界最高のレベルを目指すなら、
 知徳体の揃った選手になれ」

と懇々と話をしました。

――先生のお話を翌年にはしっかりと理解されていたんですね。

ええ。彼がいた3年間は甲子園に連続出場できたし、
最後の国体では優勝もしました。
スケールの大きな夢を追いかけた楽しい3年間でした。
 
2015.05.14

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