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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.139

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一語履歴 vol.140
仕事の鉄則 140aさつまいも 140bマザー・テレサ 140c松井秀喜の才能
一語履歴 vol.139
プロの流儀 139a吉田松陰 139b天才心臓外科医
一語履歴 vol.138
一天地 138a木猫 138b吉田茂首相 138c感動分岐点
一語履歴 vol.137
人生に 137a谷間に咲く 137b一人の時間 137c目の不調
一語履歴 vol.136
ちょっとだけ 136a桃李 136b生命の火を 136c柿と語る
一語履歴 vol.135
心の純粋性 135a明るくふるまう 135b想像する 135c逃げない 135d
一語履歴 vol.134
煩悩 134a仕事ができる 134b幸福は
一語履歴 vol.133
男なら 133a価値はない 133bハタケヤマ 133c発展は幸福を
一語履歴 vol.132
アイデアに 132a人は何のために 132b違う見方 ~昨日はもっと大事
一語履歴 vol.131
迷ったときは 131a親に感謝 131bどん底家族 131c組織はそこに
“最多得点記録・イチロー選手の「プロの流儀」”  
        奥村幸治(NPO法人ベースボールスピリッツ理事長)

先日、王貞治氏の持つ最多得点記録を 日米通算で抜いたイチロー選手。
23年連続となる今季第1号ホームランを放っては、
通算70度目の1試合2盗塁を決めるなど、
41歳にして衰えるどころか、ますます進化を見せています。
そんなイチロー選手の専属打撃投手をかつて務め、
最も身近で支えてきた奥村幸治さんが語った
  
オリックスで打撃投手を務めていた頃、
不調に陥った選手に「投げましょうか?」と声を掛けると、
ほとんどの場合、「頼む」と答えが返ってきた。

練習することによって、少しでも不安を取り除きたいと
思うのが人情というものだろう。

そんな中、私の申し出に一人だけ首を振った選手がいた。
当時20歳だったイチロー選手である。

試合後にその理由を尋ねてみたところ、
彼は「僕はこんな心境で試合に臨みたいんです」と言う。

「どんなに好きな野球でも、毎日続けていると、
 もう疲れた、きょうは嫌だなと思う時ってないですか? 

 そうなっては、自分の能力って絶対に発揮できないですよ。
 バットが持ちたくて持ちたくてしょうがない。
 そういう心境で、僕は試合に臨みたいんです」

そして彼はこう後を続けた。

「初めてお父さんとキャッチボールした時、
 どんな気持ちになりましたか? 
 またやりたいなと思ったでしょ。

 その気持ちなんですよ。
 そういう気持ちが自分でしっかりつくれれば、
 絶対に技術って向上していくと思いますよ」

イチロー選手のプロ入り3年目の年、
彼の専属打撃投手となった私は、
寮生活で1年間寝食をともにし、多くのことを教わった。

例えばこんな調子である。

「奥村さん、“目標”って高くし過ぎると絶対にダメなんですよね。
 必死に頑張っても、その目標に届かなければどうなりますか?
 諦めたり、挫折感を味わうでしょう。
 それは、目標の設定ミスなんです。

 頑張れば何とか手が届くところに
 目標を設定すればずっと諦めないでいられる。
 そういう設定の仕方が一番大事だと僕は思います」

二軍時代のイチロー選手は、
マシン相手に数時間の打撃練習をしていたが、
普通の選手に同じことをやれと言っても、
それだけの時間、集中してスイングすることはできない。

それがなぜ彼には可能なのかといえば、
私はこの「目標設定の仕方」にあるのではないかという気がする。

イチロー選手には自分にとっての明確な目標があり、
その日にクリアしなければならない課題がある。

その手応えをしっかりと自分で掴むまで、
時間には関係なくやり続けるという練習のスタイルなのだ。

私が彼の基盤として考えるもう一つの要素は、
継続する力、つまりルーティンを
いかに大切にしているかということである。

ある時、イチロー選手にこんな質問をしたことがあった。

「いままでに、これだけはやったな、と言える練習はある?」

彼の答えはこうだった。

「僕は高校生活の3年間、1日にたった10分ですが、
 寝る前に必ず素振りをしました。

 その10分の素振りを1年365日、3年間続けました。
 これが誰よりもやった練習です」

イチロー選手は卓越したセンスを持ちながらも、
ひたすら継続を重ねる。

私はこれこそが、彼の最大の力に
なっている源ではないかと思う。
 
2015.05.06

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