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仕事ができるリーダーに不可欠な心得 伊與田覺(論語普及会学監) かつて昭和の大碩学と謳われ、歴代首相や財界リーダーたちから 師と仰がれた安岡正篤師の一番弟子、伊與田覺(いよた・さとる)さん。 100歳のいまなお、現役を貫き、背筋のピシッとした見事な立ち居振る舞いは 一目見るだけで感動を禁じ得ません。 以前、知人が会社でリストラに遭って 私のもとにやってきました。 会社では係長を務め、とても有能な人でしたが、 上の人から疎まれて退職を余儀なくされたのでした。 既に年齢は50に近く、 なかなか就職先も見つからなかったのですが、 まだ学校に通う2人の子供がおり、 家でぶらぶらしているわけにもいかないため、 しばらく私の仕事を手伝ってもらっていました。 幸い1年くらいして3つの会社から内定をもらい、 奥様と相談して、一番給料の安い会社を 選ぶことにしたそうです。 私は、無事就職が決まったことを とても嬉しく思うとともに、 職を失った1年の間に、 その方が人間的に随分変わられたことを 実感したものでした。 以前は、自分ができることを鼻に掛けたり、 誇示したりすることもあったようですが、 辛い浪人生活を送るうちに、謙虚に構えることの大切さを 実感されるようになったのだと思います。 採用試験でもそれが伝わったからこそ、 3社もの会社から内定をいただくことができたのだと思います。 いまは新しい会社で元気に働いておられますが、 1年の浪人生活がその人には大いに役立ったものと思います。 『中庸(ちゅうよう)』という古典に、 「上位に在りて下を陵(しの)がず。 下位に在りて上を援(ひ)かず」 という言葉があります。 上の地位にある者は下の者と争わない。 また下の者は上役の気を引くようなことばかり すべきではない、ということです。 自分の下に出来のいい部下が来ると、 負けん気を起こしてこれを虐め、 蹴落としてしまう人がいますが、 上役は上役らしく、部下を立派に育て上げなければなりません。 また下にいる人は、早く認められたいがために あれこれとおべんちゃらを言い、 気を引くようなことばかりすべきではありません。 「己を正しくして人に求めざれば、則ち怨み無し。 上天を怨みず、下人を尤(とが)めず」 自分自身を正して人に求めなければ、 怨みに思うこともない。 認められないということは、 相手が悪いからではなく、 自分自身が十分ではないからと考える。 天を怨んだり人を咎めたりせず、 まず自分を正すことが先であるということです。 |
2015.04.02 |
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