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お客さんを見ていれば分かる 野本 弘文(東京急行電鉄社長) 鈴木 茂晴(日本証券業協会会長) 東急電鉄社長の野本弘文さんの仕事の原点となったのは、 商店を経営していたご両親の教えだそうです。 【鈴木】 野本さんはお若い頃に 影響を受けた方っていますか。 【野本】 やっぱり両親ですね。 両親は野本商店という 酒屋と果物屋を営んでいまして、 私は小学生の時から手伝っていました。 うちの親父は店内のレイアウトを しょっちゅう変えるんですよ。 それである時、 何でこんなに変えるのって聞いたら、 「どんなお客さんでも 3年したら飽きちゃう」と。 この言葉はいまだに 印象に残っていましてね。 要するに、お客様は常に 変化を求めているんだから、 それを実現できるような 仕組みをつくらなければならない。 これはいまの経営にも生かしています。 配達中にビール瓶を 3本割ってしまった時には、 3本売ってくるんじゃなくて 20本売ってこいと言われました。 その時は何で3本じゃないんだと 不満でしたけど、 20本売らなきゃ 3本分のロスを補填できない という原価に対する考えを 勉強させてもらいましたね。 それと、おふくろとは お客さんが何を買うかということを よく当て合っていまして、 おふくろは実によく当たるんです。 「お客さんを見ていれば分かるよ」って。 マーケティングの原点を 肌感覚で教わったように思います。 |
2017,07,04 |
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