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お恵みの一部でも 聖路加国際病院名誉院長の 日野原重明先生が 105歳の天寿を全うされました。 人生は順逆の連続という。 順逆をこえるとは、 順境にも逆境にも負けない 自分を創るということである。 日野原先生の100年の人生にも、 順境逆境は繰り返されたろう。 それをこえ、 いまなお使命に 生きておられるお姿には 神々しさがある。 1970年、 日航機よど号ハイジャック事件があった。 日野原先生はその機中にいた。 58歳だった。 事件四日目、乗客は全員無事、 韓国・金浦空港で解放された。 靴底で大地を踏みしめると、 「無事地上に生還した」の思いが膨らみ、 これからの人生は与えられたもの、 人のために生きよう、という決意に 繋がっていったという。 帰国した日野原先生を、 1,000人を超す人たちからのお見舞いや お花が待っていた。 その礼状に奥さまが書き添えられた。 「いつの日か、いづこの場所かで、 どなたかにこの受けました 大きなお恵みの一部でも お返し出来ればと願っております」 この言葉が日野原先生 第二の人生の指針となった。 昨年末、NHKテレビで 日野原先生の ドキュメンタリー番組が放映された。 インフルエンザで 39度の熱がありながら、 子供たちとの約束だから、 と地方講演に向かわれる姿を テレビは映し出していた。 その先生が作られた俳句がある。 100歳はゴールではなく関所だよ。 |
2017.07.20 |
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