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感動が一人の人生を変えた瞬間 野田 文子(道の駅「内子フレッシュパークからり」の立役者) 数ある「道の駅」の中で、注目を集めた四国の愛媛県内子町ににある 「内子フレッシュパークからり」です。 「おかげさまで全国からうちの 直売所が注目されるようになりましたけど、 それはここにいろんなドラマがあったからです。 ドラマがないところは、成功もしないと思うんですよ」 ――出だしはいかがでしたか。 それが最初はなかなか お客さんが来ませんでした。 もともと最初につくられた直売所は、 産直トレーニング施設として つくられたものだったんですよ。 ――トレーニング施設ですか。 いまの道の駅ができたのは平成8年で、 それができる前提で実験場として 直売所が先につくられたんです。 だから店頭に出す農作物も、 自分たちの畑にあるものを出してもらって、 とにかく売る練習をさせようと役場は考えていたんですよ。 ――野田さんのところでは何を出されたのですか。 うちは椎茸。それも規格外の 大きな椎茸を袋に3つ入れて、 200円で出したんよ。 そうしたらそれを見たお客さんがぶったまげて、 「何ですかこれは!」って言ったの。 いまはスーパーに行くとサイズの揃ったものが パックに包装して売られているでしょう。 それしか見たことがない人にとっては、 椎茸がこんなに大きくなることを知らないわけですよ。 だからお客さんに、 「これは椎茸なんですよ。 山で大きくなって農協の規格に入らないから、 こうやって出したんです。 網であぶってポン酢をつけて食べたらおいしいよ」 って説明したんです。 そうしたらそのお客さんが買ってくれてね。 目の前で椎茸が売れていく光景を見ていた時に、 「あぁこれなんじゃ、農業はこれじゃなきゃいけん」 って感動が走った。 ――あぁ感動が。 それまで自分たちがつくった農作物は、 農協さんに決められた個数ごとに 合わせてパックに箱詰めしたら、 あとは出荷するだけで何の自由も利かない。 それにどんなに精魂込めてつくっても、 それがどこのスーパーで一体幾らで 売られているかも分からない。 もうとにかく不満だらけだったけど、 そんなことは全部吹き飛んだ。 |
2015.12.03 |
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