本文へスキップ

      次代に輝く住まいを創る

TEL. 0246-65-2311

〒979-0154 福島県いわき市沼部町鹿野43

一語履歴WORD vol.146

過去の一語履歴を見ることが出来ます。

一語履歴 HOME
⇦前 一語履歴 次⇨ 
一語履歴 vol.150
師弟関係 150a話を聞いて~犠牲なき 150b感謝こそ 150cすべての逆境
一語履歴 vol.149
この苦しみ... 149a教えて... 149b困難を 149c運がいい...
一語履歴 vol.148
感動する心 148a人生二度 148b一流シェフ 148c日本人と 148d心に
一語履歴 vol.147
危険に 147a苦しみの先 147b仏像を 147c辛い時こそ
一語履歴 vol.146
子供の能力をフルに開花させる 146aママが死にたいなら
一語履歴 vol.145
途中で 145aV字回復 145b呼び寄せる 145c見てくれている人
一語履歴 vol.144
自己を習う 144a円満に 144b全力投球 144c苦難を受け入れた時
一語履歴 vol.143
誠は 143a重光葵 143bお天道様に 143c歯と目と声
一語履歴 vol.142
人生逃げ場なし 142aピンチを 142b苦労を苦労と 142c無限の可能性
一語履歴 vol.141
100-1=0 141a締め切りがある 141b芸を磨き 141c先生
子供の能力をフルに開花させる教育法
              堤 孝雄(荘島幼稚園園長)

幼児教育の重要性については昔から唱えられています。
しかし、実際にどのようなことをすればよいか、
家庭においての躾や教育のあり方など、
悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
ユニークな教育法によって 驚くべき成果を上げている
福岡県久留米市の荘島幼稚園
   
私どもの荘島幼稚園(福岡県久留米市)が
今後の幼児教育のあり方を模索していた平成5年秋、
同じ浄土宗の福岡の保育園で公開保育があると聞いて
見学させていただく機会がありました。

教育の参考になれば、という軽い気持ちで臨んでみたのですが、
その時の驚きはいまも忘れることができません。

園児たちの語彙の多さといい、身体能力の高さといい、
同じ年齢の子供とは思えないような育ちの姿を
目の当たりにしたのです。

私が感じたのは、まるで戦前の子供たちが
持っていたような凜とした逞しさ、生命力でした。

「環境や教育次第で子供たちはここまで成長するのか」

と驚き、その園が所属しておられた
総合幼児教育研究会(略称・総幼研)の
秋田光茂会長先生のお話を聞き、大きな得心を得ました。

秋田先生から教えていただいた総幼研教育、
そこには他にはない特徴がありました。

それは、「リズムとテンポと繰り返し」による
日課活動という独特な活動です。

日課活動の中で、園児たちは大人でも難しい古典の文章を素読し、
小学校高学年で学ぶ漢字を難なく読みこなしていたのです。

深い感銘を受けた私は、
このような子供たちを育てたいと願いました。

とりあえず1年間は研修期間に充て、
同じ研究会の幼稚園さんの協力を得て、
自園の先生たちを見学に連れて行きました。

しかし当初は先生たちの反応は芳しくはありませんでした。

その頃は自由保育の全盛期。

「子供の自由意思に任せ、大人は決して指導してはいけない」
という考えが主流でした。

そのこともあって一部の先生からは反発の声も上がりました。

ところが、先輩園の先生から何度も話を聞き、
また園児たちの様子をじっくり観察していく中で、
強制どころか園児たちはごく自然に、
しかも嬉々として古典や漢字を吸収し
活動に参加していることが分かりました。

そのことが分かると先生たちも、この教育に興味を示し始め、
平成7年度に実践を始めた時、一番に率先して推進してくれたのは、
当初誰よりも強く反対していた先生だったことも忘れ難い思い出です。

漢字教育の提唱者である石井勲先生や、
脳障害児療育の先駆者であるグレン・ドーマン博士のお話を
福岡市で直接拝聴する機会に恵まれたのも、ちょうどその頃でした。

人間の脳は幼児期、特にゼロ歳に近いほど吸収力が高く
可塑性があることを知り、私の思いは一層深まっていきました。

総幼研教育の特徴は、子供たちの情緒を安定させる
脳内のセロトニンの分泌を促すリズミカルな日課活動に加えて、
運動能力を高める身体運動をバランスよく取り入れている点にもあります。

それを実証するかのように、
当園の子供たちも大きく変わっていきました。

園児たちは登園すると、園庭やお遊戯室などで
リズム運動やランニング、鉄棒や跳び箱、マットなどで
思い切り体を動かします。

の後、教室に戻り乾布摩擦を終えると、
それまでの賑やかさとは一転、物音一つ立てず、
しっかりと腰骨を立てて黙想し
「月影」という浄土宗宗歌を歌い、「般若心経」を唱えます。

その後、壁面に掲示された『論語』の章句や詩、
宮沢賢治、高村光太郎といった詩人の作品などを音読して、
先人たちの言葉に親しんでいきます。

言葉や文章のリズムが、知らず知らずのうちに
園児たちの心の奥底に刻まれていくのです。
 
2015.06.28

バナースペース

櫛田建設株式会社

〒979-0154
福島県いわき市沼部町鹿野43
Mail infous@kushida-web.com
TEL 0246-65-2311
FAX 0246-65-2313
定休日:土曜日・日曜日