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伸びる人と途中で止まってしまう人の差 木浦信敏(なだ万社長) 日本を代表する老舗料亭の一つであり、 創業185年の歴史と伝統を誇る「なだ万」。 国内外70店舗、総勢1300名のスタッフを 率いるトップリーダー・木浦信敏社長。 伊牟田 それにしても、木浦社長が最初は 料理人を嫌々やっていたという話には驚きました。 木浦 まあ、そんな調子ですから当然身が入らないというか、 最初の2年ちょっとは全く料理を覚えていないんです。 伊牟田 そこから何か転機になったことがあったのですか。 木浦 学校の同級生が東京の大学に合格した とかいう情報が入ってきたんです。 それを聞いたらもう居ても立ってもおれなくなって、 そこからですよね。 さあ自分も何か目標に向かって生きようと思ったけど、 何をしていいのか全く分からない。 悶々としていた時に、いま嫌々料理人をやっているけど、 とりあえずこれに集中してみようか、懸けてみようかと思ったんです。 伊牟田 ああ、料理の道に懸けてみようと。 木浦 そこで私は「やるからには一流の料理人になろう」 と決意しました。 で、一流の料理人になるためにはまず 10人を使える部隊の頭に立つことだと考えて、 それを目標にしたんです。 もちろん技術がなければ部下はついてこないし、 どこで修業を積んできたかというキャリアも必要です。 やっぱり10人以上を使うということは、 あの男の下だったらつきたいと思われる 人間性、魅力がなければならない。 そういうことを若い時から ずっと考えて修業に打ち込んでいました。 伊牟田 お若いのに素晴らしい心掛けですね。 一流の料理人になるためには 自分の腕を磨けばいいんだというのではなく、 10人を束ねるリーダーになろうと。 こう思ったことがよかったのでしょうね。 木浦 そのためには人よりも早く調理場に来て、 人よりも遅くまで仕事をする。 ともに働く仲間に対して気遣いを忘れず、 仕事の後の付き合いも断らない。 そうやって信頼関係を築いていったんです。 やっぱり伸びるためには、高い目標を持って、 それに向かっていくことが一番大切かなと思います。 振り返ってみると、私が一介の料理人から総料理長にまで 伸びることができたのは、18歳の時に 「一流の料理人になる」 「10人を使える部隊の頭に立つ」 と目標を持って、一所懸命打ち込んでいったこと。 それによって名古屋のオープンを乗り切れたこと。 それがなければ今日はなかったと思います。 若い頃は、私なんかより非常に優秀で 腕のいい料理人がいっぱいいましたけど、 その中でダメになってしまった人は、 過去の成功体験にすがっていたり、 古いことにこだわって仕事をしている人です。 時代の先を進み過ぎてもダメですが、 少し先を見据えてきちんとした目標を持って 進んでいく人が伸びていくと思います。 |
2015.06.22 |
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