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見てくれている人は必ずいる 岩本悦子(アイスホッケー選手) 人は積み重ねた歳月に相応しい輝きを放つ。 日本の女子アイスホッケー界の草分けであり、 78歳のいまなお現役の選手として活躍している岩本悦子さん。 岩本 伊勢丹で社員のように認められて、 教育担当もさせていただきましたけど、 最初は自信がなかったんです。 でも、悩んでないで、できることからやっていこうと頭を切り換えて、 少しずつ少しずつ努力してきたら、 あんなに嫌がっていた教育担当をよくやってるわねって 言われるくらいになりました。 できないことをグズグズ考えていないで、 できることからやってしまおうというふうにして乗り越えてきましたね。 森本 とても大事なことね。 岩本 同じように、いろんな悔しいこともありましたけど、 悔しい思いも外に出さずに秘める。 逆にその悔しい思いを転換するために頑張っていると、 自分が強くなることを実感しました。 ですから、悔しい思いをすればするほどグッと耐えて、 次のために努力をする。 そういう姿は、周りで見ている人はちゃんと見ていてくれて、 それで助けられてきました。 私は伊勢丹でアイスホッケーチームを立ち上げた時から、 カナダに遠征しようという目標を掲げてずっと頑張ってきたんです。 ところが、それがようやく実現することになった時、 私は伊勢丹の社員じゃなかったものですから、 一緒に行けなかったんです。 私は、チームを立ち上げて主将まで務めていましたから、 どうして私だけ置いていかれたんだろうっていう気持ちに苛まれてしまって。 気持ちがスッキリしないところで仕事をしていたからだと思うんですけど、 専門店さんの販売のお手伝いで看板を掲げる時に、 脚立が倒れてテグスの先についている針が目に刺さっちゃったんです。 救急車で病院に運ばれて入院したんですが、 水晶体が壊れてしまったので、それを取り除く手術をしました。 それから25年間は片眼しか見えない状態が続き、 再び手術によって人工水晶体を入れていただいたんです。 森本 それはお辛かったでしょう。 岩本 辛かったですねぇ。 でも、辛いって言うのも嫌だし、悔しいって言うのも嫌だし、 片眼になったことを言うのも嫌で、仕事もホッケーも静かに黙々と続けました。 しばらくは、片眼だということを誰にも言わずにホッケーをしていたんです。 そうしたら、コクドという会社のチームが、 一緒に楽しくやろうよって誘ってくださったんです。 すごく強いチームでしたからついていくのはとても大変でしたけど、 それからはずっと楽しくやってきました。 ですから、嫌な思いをしても負けずに努力を続けていたら、 見てくれている人は必ずいるんだなぁと実感しましたね。 私はそういうふうに、たくさんの人に支えていただいたおかげで 仕事もホッケーも長く続けてこられたんです。 |
2015.06.25 |
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