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城山観光ホテルV字回復の軌跡 伊牟田均(城山観光社長) 一昨年、開業50周年を迎え、全国に数あるホテルの中で 常にランキング上位の評価を得ている鹿児島の「城山観光ホテル」。 ところが、かつて600億円もの負債を抱え、経営破綻の状態にありました。 2009年より同ホテルの再建に乗り出し、僅か1年で黒字化、6期連続で最高益を 更新し続けているのが伊牟田均社長です。 木浦 きょうは伊牟田社長がいかにして城山観光ホテルを再建されたのか、 ぜひお伺いしたいのですが、まずどんなことから着手されたのですか。 伊牟田 やっぱりスタッフはどんな人が社長として来るのか 身構えていますよね。 私は現場主義ですから、まず現場に入って スタッフといろいろ話をしていきました。 そこで一つ感じたのは、あまりにもトップダウンが強すぎて、 みんな萎縮して自分の意見を言わない。指示を待っている。 ああ、これが最大の問題だなと感じました。 ですから、とにかくみんなが意見を言いやすいように、 プロジェクトチームを十数個つくって意見を出させて、 それを聞いた上で最後は私がトップダウンで素早く決めていく。 そういうボトムアップの仕組みをつくっていきました。 例えば、お客様を囲い込むにはどうしたらいいのかというチームでは、 ポイントカードをつくったらいいんじゃないかと意見が出た。 それで実際、「SHIROYAMAカード」というのをつくったところ、 この6年間で会員が10万人になったんです。 木浦 それはすごいですね。 伊牟田 他にも、会計は丼勘定じゃないかと。 じゃあ、部門ごとに独立採算性の管理会計制度を 導入するにはどうしたらいいかとか。 これから数年先、外国人が増えるだろうと。 その対策チームを立ち上げたり、朝食も、 数年前からナンバーワンプロジェクトをつくって、 一番を目指してやっています。 木浦 そういうアイデアはすべて社員から上がってきた? 伊牟田 そうです。私が少しヒントは与えますけどね。 とにかくそうやって議論をさせて、報告してもらいました。 いいアイデアはどんどんスピード感を持って「よし、やろう」と。 自分の言った意見が採用されて成果が出ると、 さらに本人のモチベーションが高まり、組織も活性化していくんですね。 社長就任初年度から黒字経営を成し遂げられたのは、 こういうやり方をしたからじゃないかと思います。 スタッフがイキイキと働いてくれるのが一番大きいですから。 だから私は最初に言ったんです。 「よくお客様第一と言うけれども、それは当たり前。 一番大事なのは君たちスタッフだよ」と。 木浦 不満があったり、イライラしていたり、 萎縮していたりすると表情や態度に出ますからね。 伊牟田 出ますよ。スタッフが満足して幸せにならないと ちゃんとしたサービスは提供できません。 だから、経営者はそのための環境をつくってあげる必要がありますし、 そのためには、誠実、謙虚というのが一番大事だと思います。 人に対して仕事に対して誠意を尽くす。 人の意見を聞いて、決めた以上はスピード感を持ってとことんやり抜く。 そして、結果が出ても謙虚にして威張らない。 まだまだ「木鶏たりえず」で至らないんですけど(笑)、 そういうことを心掛けています。 |
2015.06.23 |
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