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子供たちは皆 無限の可能性を秘めている 松葉健司(三重県立松阪高校野球部監督) 弱小チームだった県立高校の野球部を 甲子園に導いた名将がいます。 三重県立松阪高校野球部監督の松葉健司さん。 飛び抜けた選手も、優秀なコーチ陣も、 潤沢な資金も、十分な練習時間もない。 出場など絶対に不可能だ――。 そう言われてきた三重県久居農林高校野球部と 三重県立松阪高校硬式野球部を、 私は監督として率い、それぞれ2002年、2012年に、 創部以来初となる甲子園大会へ出場させていただきました。 「どんな特別な指導をされたのですか?」 と多くの方が尋ねられますが、 私は特別なことは一切していません。 ただ力を入れて取り組んできたことがあるとすれば、 言葉によって子供たちの意識を変え、 “やる気のスイッチ”をオンにするという一点に尽きるでしょう。 どんな子供も「成長したい」という本能を宿している。 そのスイッチさえ入れば、放っておいても子供は自ら考え、 練習し、勝手に成長していくものなのです。 そのような私の指導理念を形づくった原点は、 小学校の恩師に行き着きます。 私は、幼い頃に交通事故に遭ったことで 片耳が聞こえないなどの後遺症を負い、 成績はいつもビリで、運動もまるっきりできない 落ちこぼれの児童だったのです。 しかし、ある授業で担任の先生が 一所懸命問題を解こうとしている私を見て、 「ベストを尽くして問題を解こうする姿勢が素晴らしいのだよ」と、 褒めてくださったことで世界が一変。 また褒めてもらいたい一心で私は猛勉強を始め、 兄に勧められて入部した野球部でも休む日がないほど 練習に打ち込むようになったのでした。 そして、成績は急上昇し、野球では中学時代に 県大会で優勝する投手にまで成長することができたのです。 そのような体験から、何一つできなかった自分のような子供でも、 たった一つの言葉、大人の導き次第で、 ガラッと180度人生を転換することができることに感動し、 私もまた、将来はそんな大人、指導者として子供を導いていきたいと、 教師の道を選ぶに至ったのでした。 体育教師となって、私が久居農林高校に 赴任することになったのは1994年。 しかし、当初野球部員は僅か数名しかおらず、 強くなろうという意欲もなく、 日々の練習すら満足にできない状況でした。 ただ、面倒くさそうにしながらも、 部員は練習時間になると必ずグラウンドに集まってくる。 そこに注目した私は、「野球が好きなのは間違いない」と、 皆にこう伝えるところから指導を始めたのです。 「バッティングが好きなら、それだけをひたすらやりなさい」 勉強でもそうですが、一科目をとことん伸ばしていくと 引っ張られるようにして、他の分野の成績も上がることが多々あります。 私は「欠点克服法」より、「長所進展法」のほうが 彼らには有効だろうと考えたのです。 さらに、これはと思う子には、 「三位一体の法則」という方法も活用しました。 |
2015.05.31 |
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