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松下幸之助の家庭論 岩井虔(PHP研究所客員・元専務)& 上田勝(松下販売研究所元所長) 【上田(松下販売研究所元所長】 創業者の語録で一番感銘を受けたのは 「社員稼業」という言葉です。 会社に雇われていると思わずに、 自分はこの仕事の経営者であると考えて プロ意識を持つべきという意味です。 社員に有意義な人生を送ってもらいたい という愛情のこもった言葉だと思います。 「会社員とは、会社員という職業を選んだプロ」 だと思うんです。 実は若い時、上司との人間関係に 悩んでいた頃にこの言葉を知り、 大変な間違いをしていたと気づいたわけです。 私が経営者であるならば、 上司はお客様ということになる。 このことが分かった。 それからは仕事や会社に対する考え方 がガラッと変わり、人間関係でも 一切悩まなくなりました。 例えば上司に報告書を提出する。 その書類は商品であり提出とは納品なんです。 そこで表現、納期やコスト、品質などを考え、 上司の役に立つ工夫をしたんです。 もう一つ分かったのは、 自分の悩みの原因を上司のせいにしていることです。 自分の心の所在すら自分で決められない。 これは人間として失格です。 私の会社員人生を豊かにしてくれた言葉でした。 【岩井】 そのお話とも少し関連しますが、 ある時、幸之助さんに 「家庭ってなかなか難しいものですね」と 申し上げたことがあるんです。 すると心配げに 「君のところ、うまくいっとらんのか」 と聞かれました。 私は「いえ、うまくいっておりますが、 子供が成長してくると、いろいろ課題も出てきて……」 と言うと、幸之助さん曰く。 「君は岩井家の主人やな。主人というのは経営者やな。 経営者なら五年後、十年後の岩井家のビジョンを立てて、 家族を導かなあかん」と。 思えば自分は仕事の忙しさにかまけて、 家庭のことは家内に任せっきりになっていた。 そんなことでよいのかと迫られた気がしました。 |
2013.11.07 |
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