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一語履歴WORD vol.073

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歴史に学ぶ

ちょうど田植えが終わった初夏でありました。
農民が、重労働が終わったと一息ついていたある日、
二宮金次郎は大変な形相で村人全員にこう言ったのです。

「今年植えた米の苗、全部抜いてほしい」

彼はその日、ナスの漬け物を食べて驚愕したのです。
「秋ナスの味がする」と。

カレンダーではこれから夏が来るというのが常識であります。

ところが金次郎はいまが秋で、これから冬が来る、
つまり冷夏がやってくることを
ナスは伝えているのではないかと判断したのです。

そして寒さに弱い米から、稗などの
寒さに強い作物への植え替えを指導しました。

この年から、日本全国が地獄絵図になったと言われる
「天保の大飢饉」がやってきたのです。

しかし、金次郎がいた村では、
一人の餓死者も出しませんでした。
植え替えの結果、作物が実ったのです。

金次郎はこの事例を通して、
どんな環境の中でも必ず豊かさを手にして
生活できると実証してみせたわけです。

それは金次郎にしかできないのでは?
と思うかもしれません。

けれどもしそうであったなら、
六百もの村が再興することはなかったのです。

彼は村人一人ひとりが実践できるよう、
水車を使ってその方法を説明していきます。

水車と川の関係では、全然違う個性のもの同士が生かし合い、
さらにエネルギーが生み出されている。
金次郎はこれこそ理想的な現実の姿だと説きました。

皆さん、自分自身を水車、直面している現実を
川だと思ってください。

そこで重要なのは、どんな水車も思い切って
川に飛び込むところから回り始めるということです。
何が流れてこようとも、
頭から突っ込むことが始まりだというんです。

しかし、そのままでは水車は流されてしまいます。
水車にとってもう一つ大切なことは、
その場に踏みとどまり、
川とは逆向きに動くことであるわけです。

つまり彼は、私たちは現実に半分従い、
半分逆らって動けばいいと言うのです。

彼が言う「従う」とは相手を知ること、
さらには、どんな現実や相手でも、
覚悟を決めて受け入れることでありました。

そしてその上で大切なのは逆らうこと。
つまり現実に対して対策を立て、
実践することだというのです。
先ほどのナスの事例は、まさにこの通りでありました。

彼は冷夏をなくしたわけではありません。
ここは米のための土地だといったこだわりを捨て、
冷夏を生かす方法を考えたことで知恵が生まれたことが、
彼にとって最も大切なことでした。

そして彼が現実を知ることを重んじた背景には、
どんな現実も実りを生む力を持っているという
信念があったのです。

私たちは困難にぶつかった時
「自分って無力だなぁ」と思ってしまいがちです。

けれど金次郎は、一人として無力な人間はいない、
私たちが壁を越えられないのは、無力なのではなく
「無知」だからだと言い切ります。

彼は、実りを生み出すのは能力ではなく、
従い、逆らうことができるかどうかだと考えていたのです。
 
2013.10.29

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