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エネルギー、マインドセット、アクション ラグビー全国大学選手権で 前人未到の九連覇を果たした帝京大学ラグビー部。 史上初となる2度目の甲子園春夏連覇を 成し遂げた大阪桐蔭高等学校硬式野球部。 毎年選手が入れ替わる中で、常に現状の戦力から出発し、 選手を育てチームを日本一へと導いてこられたお二人。 【西谷】 十連覇がかかった今年一月の全国大学選手権では、 惜しくも準決勝で敗退してしまいましたね。 【岩出】 全国大会で九年勝たせていただいて、 逆に今年は敗戦で終わりましたけど、 ここでもう一度、いい準備をしなきゃいけないという 教訓を学んだと思います。 これまで勝利からもたくさんのことを学んできましたが、 敗戦でしか学べない部分、 不足している部分を気づかせていただきました。 僕自身、そこをしっかり見つめましたし、 次の戦いに向けて課題をどうクリアしていくかを 選手たちと考え、そのための活動を 一つひとつ始めているところです。 もちろん選手たちが敗戦を大切な経験だと思えるには 時間がかかるでしょう。 そういう意味で、敗戦直後の選手たち、 特に卒業する四年生には、 「急がずにゆっくりと自分を調えながら、 振り返ってみたらどうだ」という話をしました。 中には無理をして自分の気持ちを 押し殺している選手もいましたので、 「九年間多くのチームの涙を見てきたんだから、 きょうは思いっきり泣いていい。 そして次は笑えるように、 この悔しさを大切にして前を向いて挑戦してほしい」と。 だから、いまチームの雰囲気は意外に明るいんです。 敗戦のショックとかネガティブなものはなく、 新しいエネルギーが湧き出ているような感じがします。 【西谷】 特にどんなことに力を注がれていますか? 【岩出】 チームカルチャーを もう一度しっかり育てていくことです。 九年間皆で醸成してきたつもりだったのですが、 世の中も変わり、その影響を受けている 学生たちも変わっていく中で、 どこを変えてどこを変えないかということを 押さえながら、チーム全体がさらに伸びるようにする。 チームカルチャーを土や根に譬えて、 皆で体を使い、汗をかいて、 いい栄養を含んだ土を耕し、 それを吸収できる立派な根を一人ひとりが持とうと。 細かなことを挙げればたくさんあるんですけど、 我われコーチングスタッフが 学生たちに教え過ぎていないか。 彼ら自身が悩み苦しみながら 答えを見つけていくアプローチができているか。 あるいは学生たちも、 チームの中で先輩が見せるべき姿や 後輩への関わり方ができているか。 無理な課題に挑戦して挫折するのではなく、 最適なレベルの課題に挑戦し、 ちゃんとやり切れているか。 そういったことをお互いに向き合いながら、 もう一度見直しています。 ですから、三月は練習時間を 大幅にディスカッションに割きました。 【西谷】 技術よりも考え方の部分を重点的に。 【岩出】 はい。成果に結びつくアクション、 行動を生むためにはマインドセット、 正しい考え方を身につけることが必要です。 ただそれだけでは不十分で、 やる気のもとになるエネルギーも 高めなければなりません。 逆に、エネルギーやマインドセットを抜きに いきなりアクションを求めてもダメ。 この「エネルギー、マインドセット、アクション」 という三段階を我われコーチングスタッフも 選手たちも理解して、急がずに 余裕を持ちながら取り組んでいます。 |
2019.05.09 |
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