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敬天愛人 大田 嘉仁(京セラ元常務) 森島 朋三(立命館理事長) 奇跡とも言えるJAL再建を実現させた京セラ創業者の稲盛和夫さんを、 その傍らで再建事業の一翼を担った大田嘉仁さん。 【大田】 私が一番稲盛さんから学んだのも、利他、大きな愛です。 JALの再建の時も、自分の名誉とか利益とかは全く考えていない、 純粋にJALの社員、国民のために再建したいという、 己を犠牲にしても相手によくなってほしいという 大きな愛というものを私は強く感じました。 JALの再建に入って2年近く経った時の会議の場で、 稲盛さんはこのように言われたんです。 「私はJALを、社員の皆さんを愛している。 これからもきついことを言うかもしれないが、 それは皆さんが幸せになってほしいと願っているからだ。 まだまだ厳しい道のりは続くと思うけれども、 ぜひ一緒に頑張っていきましょう」 それを聞いた幹部の何人かは涙を流していました。 その言葉の通り、誰もが日々稲盛さんの愛情を感じ、 その姿に打たれて再建に奮起されたのではないでしょうか。 稲盛さんの大きな愛を別の言葉で表現すれば、 「敬天愛人」であろうと思います。 つまり、天から見ても誰から見ても、 恥ずかしくない正しいことをしよう。 それを実現するために、人間を愛する、 人間を大切する経営をしようということです。 【森島】 大きな愛、敬天愛人、まさに稲盛経営哲学の神髄ですね。 【大田】 しかし、冒頭のJALの不祥事の話ではないですが、 確固たる信念をぶれずに実践できる人というのは残念ながら少ない。 例えば公務員でも、最初は情熱と高い能力を持って 国民に尽くそうと思っていても、いつの間にか変質してしまう。 カルロス・ゴーンさんも、最初は心から日産の社員を 助けようと思っていたはずですが、 いつの間にか利己的な部分が増えていってしまった。 そういう世の中で、どんなに成功しようと、 稲盛さんがいまなお純粋な善き思いを 維持していることはすごいことです。 |
2019.04.10 |
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