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辛い出来事もすべてプレゼント 安藤 忠雄(建築家) 宮本 亜門(演出家) 世界を舞台に活躍を続ける演出家・宮本亜門さん。 しかし、今日に至る道のりは、決して平坦な ものではありませんでした。 【宮本〕 『アイ・ガット・マーマン』というオリジナルミュージカルは、 資金集めから会場選び、出演者との交渉、スタッフの手配、 チラシづくり、集客など、すべて自分たちで行い、 3日間の公演に漕ぎ着けたんです。1987年、29歳の時でした。 【安藤〕 それがデビュー作になったわけですね。 【宮本】 初日は客席の半分が埋まるくらいでしたが、 2日目に満席になって、最終日には立ち見が出ていました。 口コミで噂が広まったのか、あちこちのメディアで 取り上げられて再演が決まり、チケットは完売。 翌年、「文化庁芸術祭賞」を受賞するに至ったんです。 ネスカフェのテレビCMに出演したのもこの頃です。 【安藤】 大ブレイクされた。 【宮本】 でも、30代は一転して批判しか受けてないですね。 チャラいとか、嘘くさいとか、テレビに出ないで 演劇の世界だけで生きろとか。ジャンルを超えて オペラの演出をやった時も、何でオペラをやるんだ、 おまえは何をしたいんだって。もう散々でしたよ。 それで37歳の時から4年間休業して沖縄に行き、 自分の作品や生き方に対する軸を再確認したんです。 いままでにないものを創って、人を喜ばせ、感動させたい。 これが自分の一番やりたいことであって、決してぶれないと。 【安藤】 自分の原点を見つめ直したわけですね。 【宮本】 これまでの人生を振り返ると、巨大なシャッターが ドドドッと落ちてくるかのように、時としてハプニングが 起きるんですけど、その時に頑張ってシャッターを開けるのか、 諦めるのか、二者択一を迫られるわけじゃないですか。 僕はそこでいつもシャッターを開けて、 次の舞台に挑戦することで鍛えられてきました。 だから、ハプニングや辛い出来事はすべて 僕のプレゼントになってるんですよ。 |
2018.09.07 |
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