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覚悟を持とう 村井 温(ALSOK会長兼CEO) 井上 康生(全日本柔道男子代表監督) 【井上】 『プロの条件』という本の中に、 仕事を成就するために欠かせないものとして 「熱意」「誠意」「創意」という3つの言葉が紹介されていて、 まさしくそのとおりだと思いました。 以来、選手や柔道教室などでも その3つの言葉の大切さを伝えてきました。 監督としても、掲げた目標に対して 「こんなもんでいいや」という中途半端ではなく、 何が何でも達成するのだという「熱意」を 示すことが大事だと思いますし、また、 周りの協力なくして本当の成功はないと思っていますので、 相手に対しての信頼や敬意といった 「誠意」も忘れてはいけません。 そして、考えたり、想像したりする「創意」がなければ、 掲げた目標や夢も達成できません。 「創意」の源は何かというと知識力だと 私は考えているので、指導者として常に学び続ける心を 忘れないでいたいと強く思っています。 【村井】 素晴らしいですね。 【井上】 あと大事にしてきたのは覚悟を持つことです。 オリンピックほど生きがい、 やりがいを感じられる場はありませんが、 一方でその過程においては、苦しいことや 辛いことの連続であり、様々な犠牲も払わなくてはなりません。 そういう中では、人間そこまで強い存在ではないので、 本当の意味で覚悟を持たなければ、どうしても挫折したり、 諦めたりということになってきます。ですから、 監督になった時に、選手やスタッフたちにも、 「覚悟を決めよう」という話を一番最初にしました。 ただ、先週、平昌オリンピックのスピードスケートで 金メダルを獲得した小平奈緒さんの講演会を 聴きにいったのですが、彼女がこんなことを言っていたのです。 自分はコーチによく覚悟を決めろと言われてきたけど、 覚悟は外から言われて決めるものじゃない、 覚悟は自分自身で持つものなんですと。 私はいつも「覚悟を決めろ」と選手に指導していましたから、 恥ずかしい思いをしまして、 これからは「覚悟を持とう」というように 指導していかなくてはいけないと思っているところです。 |
2018.08.14 |
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