本文へスキップ

      次代に輝く住まいを創る

TEL. 0246-65-2311

〒979-0154 福島県いわき市沼部町鹿野43

一語履歴WORD vol.029a

過去の一語履歴を見ることが出来ます。

一語履歴 HOME
⇦前 一語履歴 次⇨  
一語履歴 vol.030
創発で地域を活かす...030aあすは運動...030b親を選んでくる子供たち...
一語履歴 vol.029
感謝の気持ちを...~苦しみに感謝...029a三浦綾子さんの幸福論...
一語履歴 vol.028
デッドライン仕事術...028aビジネスマン以前に...028b伸びる選手の条件...
一語履歴 vol.027
金メダルと取れた理由...027a功徳の貯金...027bお母さん...027c君の大儀...
一語履歴 vol.026
人生に絶望なし...026a知られざる偉人...026b命を懸ける姿勢が人を感化する...
一語履歴 vol.025
どん底で私を救った句...025a食べ物を変えれば...025bどん底で私を救った句...
一語履歴 vol.024
言葉は...024a条件...024b二度と...024c天役を...024d学校給食...024eこの道...
一語履歴 vol.023
あずさからのメッセージ...023a将の資格...023b 選手の育成は子育てと一緒...
一語履歴 vol.022
面白い研究であれば... ~絶対に成功しない人...022a松下幸之助氏は...
一語履歴 vol.021
成功する人... ~ハーモニカ...021a安田善次郎...~遊ぼう...
   
   
 三浦綾子さんの幸福論

禅の研究と著述に九十六年の生涯を傾注された鈴木大拙博士の言葉

「人間は偉くならなくとも一個の正直な人間となって
信用できるものになれば、それでけっこうだ。

 真っ黒になって黙々として一日働き、時期が来れば
 “さよなら”で消えていく。

 このような人を偉い人と自分はいいたい」

平明、しかし深遠な一つの幸福論である。

幸福論の言葉で真っ先に思い出す人に、
作家の故三浦綾子さんがいる。

三浦さんの人生は難病の連続だった。

二十四歳で突然高熱に倒れたのが発端である。
それがその後、十三年に及ぶ肺結核との闘病の始まりだった。
当時、肺結核は死に至る病だった。

入退院の繰り返しの中で、三浦さんは自殺未遂も起こしている。

さらに悲惨が重なる。脊椎カリエスを併発。
ギプスベッドに固定され、動かせるのは首だけで寝返りもできず、
来る日も来る日も天井を目にするのみ。

排泄も一人ではできず、すべての世話はお母さんがした。
そんな生活が四年も続いたとは想像を超える。

そこに一人の男性が現れて結婚を申し込む。
光世さんである。

その日から薄皮を剥ぐように快方に向かい、
二人は結婚する。

綾子さん三十七歳、光世さん三十五歳だった。
そして綾子さんの書いた小説『氷点』が
新聞社の懸賞小説に当選、作家への道が開ける。

しかし、その後も病魔はこの人を襲い続けた。
紫斑病。喉頭がん。

三大痛い病といわれる帯状疱疹が顔に斜めに発症、鼻がつぶれる。
それが治ったと思ったら大腸がん。
そしてパーキンソン病。

この二つを併発している時に、
本誌は初めてお会いしたのだった。

次々と襲いかかる難病。

それだけで絶望し、人生を呪っても不思議はない。
だが三浦さんは常に明るく、ユーモアに溢れていた。

「これだけ難病に押しかけられたら、
 普通の人なら精神的に参ってしまいますね」という
 本誌の質問に三浦さんは笑顔で答えた。

「神様が何か思し召しがあって
 私を病気にしたんだと思っています。

 神様にひいきにされていると思うこともあります。

 特別に目をかけられ、特別に任務を与えられたと……。
 いい気なもんですねえ(笑)」

誰の人生にも絶望的な状況はある。
だが、心が受け入れない限り、絶望はない。

同様に、誰の人生にも不幸な状況はある。
しかし、心が受け入れない限り、不幸はない。

三浦さんの生き方はそのことを教えてくれているように思う。

その三浦さんがこんな言葉を残している。

「九つまで満ち足りていて、
 十のうち一つだけしか不満がない時でさえ、
 人間はまずその不満を真っ先に口から出し、
 文句をいいつづけるものなのだ。

 自分を顧みてつくづくそう思う。
 なぜわたしたちは不満を後まわしにし、
 感謝すべきことを先に言わないのだろう」
 
 2013/03/23

バナースペース

櫛田建設株式会社

〒979-0154
福島県いわき市沼部町鹿野43
Mail infous@kushida-web.com
TEL 0246-65-2311
FAX 0246-65-2313
定休日:土曜日・日曜日