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ノーベル賞受賞者の頭の中 根岸 英一(米パデュー大学特別教授) 近年、日本人が次々とノーベル賞を受賞していますが、そういう方々は 日頃からいったいとんなことを考えているのでしょうか。 ──新しい研究に取り組まれる際に、 心掛けておられることはありますか。 「発見に至るプロセス」 というものを考えていて、 それに則って研究を進めています。 ──発見に至るプロセス? まず出発点にあるのが、 こういうものが欲しいとか、 こうなったらいいなという 「ニーズ」や「願望」です。 セレンディピティー (思いがけない偶然の発見) というのも確かにありますが、 そればかりに頼ってはいけません。 次に、そのニーズや願望を 達成するために作戦を練ります。 そしてこの作戦でいこうと決めたら、 それに沿う方向で 「系統だった探究」を始める。 この系統だった探究というのが 実は非常に難物で、これでいいのか、 間違っているかもしれないと 思う瞬間が何度もあるんですよ。 失敗が続くと、こんなことを やっていてもムダかもしれないと 思うことだってあります。 ──あぁ、分かるような気がします。 そんな時に大事なことは、 「いや、自分は絶対に屈しない。 これでいくんだ」 と思い続けられるかどうか、です。 |
2016.12.03 |
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