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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.133c

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一語履歴 vol.140
仕事の鉄則 140aさつまいも 140bマザー・テレサ 140c松井秀喜の才能
一語履歴 vol.139
プロの流儀 139a吉田松陰 139b天才心臓外科医
一語履歴 vol.138
一天地 138a木猫 138b吉田茂首相 138c感動分岐点
一語履歴 vol.137
人生に 137a谷間に咲く 137b一人の時間 137c目の不調
一語履歴 vol.136
ちょっとだけ 136a桃李 136b生命の火を 136c柿と語る
一語履歴 vol.135
心の純粋性 135a明るくふるまう 135b想像する 135c逃げない 135d
一語履歴 vol.134
煩悩 134a仕事ができる 134b幸福は
一語履歴 vol.133
男なら 133a価値はない 133bハタケヤマ 133c発展は幸福を
一語履歴 vol.132
アイデアに 132a人は何のために 132b違う見方 ~昨日はもっと大事
一語履歴 vol.131
迷ったときは 131a親に感謝 131bどん底家族 131c組織はそこに
発展は幸福を阻害するモノであってはいけない
             ホセ・ムヒカ元大統領

世界で最も貧しい大統領と言われていた、
南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領をご存じだろうか?
彼は給与のほとんどを寄付し、個人資産は18万円相当の車1台のみで、
農場で質素な暮らしをしている、とても珍しい人だ。

そんな彼が、2012年に開催された世界の環境と開発について議論される
「リオ会議」で行った勇気あるスピーチは伝説になった。

会場にいらっしゃるみなさま、
そして招待いただいたブラジルとディルマ・ルセフ大統領に感謝を申し上げます。

この場では、国を代表する者が集まり、
私たち人類がこれからどうすべきかという問題を、
みなさま志をもって議論されているのだと思います。
しかし今、私の頭の中にある消えない疑問をお話させて頂きたいので、
どうかお聞きください。

本当に世界を良くしたいと心から考えていますか?

さて、持続的に可能な発展と世界の貧困をなくすことについて話し合われてきました。
しかし、今私たちが目指すべきことは
、現在の裕福な国々の発展の消費モデルを真似することなのでしょうか?

みなさんに質問です。例えば、ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車を
インド人が持つことになれば、どうなるでしょう。
地球で呼吸するための酸素はどれだけ残るでしょうか。
さらに言い方を変えましょう。
西洋の富裕層が当たり前とする傲慢な消費を世界の70億~80億人の人がしたら、
どうなるでしょう。そんな原料がこの地球上にあるでしょうか?

こんなこと可能なわけがありません。


この無限の消費と発展を求める市場経済や資本主義でできた社会を
作ってきたのは、間違いなく私たちです。
そしてグローバリゼーションの発展により、
世界のあちこちまで原料を探し求めるようになりました。
まさに競争だけで成り立っている社会になりました。

このような状況の中で「みんなの世界を良くしていこう。
貧困をなくしていこう」というような共存共栄な議論は成立するでしょうか?
一体どこまでが仲間で、どこからがライバルなのかさえ分からないのに。

このようなことを言うのは、この会議の重要性を批判したいからではありません。
その逆です。私たちの前に立つ“本当の問題”について話し合いたいのです。

大量生産・大量消費
使い捨ての社会を抜け出そう

私たちは発展するために、この地球に生まれてきたわけではありません。
幸せになるために生まれてきたのです。
人生は短く、あっという間に過ぎていきます。
私たちは、命より尊いモノは存在しないということを忘れてはいけません。

でも私たちは今、自分たちが作り出したはずの消費社会にコントロールされています。
今の世界では、モノをより早くより多く消費し続けなければなりません。
消費が止まれば経済が麻痺し、不況がみなさんの前に現れることになるからです。

そのためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。
10万時間持つ電球が作れたとしても、1000時間しか持たない電球を作るのです。
人がもっと働き、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けようとしているのです。
この悪循環の中にいることを気づいて下さい。

石器時代のような生活に戻れと言っているのではありません。
今の消費社会を、コントロールしなければならないと言っているのです。
古代ギリシアの哲学者エピクロスはこう述べています。
「貧乏な人とは、少ししかモノを持っていない人ではない。
無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」と。

私は、これこそがこの会議にとって重要なポイントだと考えます。
問題源は、水源危機とか環境危機といったことではありません。
もっと根本的な問題は、私たちが作り上げた社会モデルであり、
政治の在り方だということを分かって頂きたいのです。
見直さなければならないのは、消費社会そのモノなのです。

発展することで幸福を奪うな
幸せは、シンプルなところにある

私は環境資源に恵まれた小さな国の代表です。
私の国には300万人ほどの国民しかいませんが、
世界でもっとも美味しい1300万頭の牛が育ち、1000万頭近いヤギもいます。
領土の90%が豊富な資源となっているのです。

でも、労働者たちのほとんどは長時間労働を行っています。
車やバイクなどのローンを支払わないといけないからです。
毎月たくさん働き、ローンを払うという生活を続ければ、
幸せな人生は一瞬で過ぎていき、気が付けば私のような老人になっていることでしょう。
果たしてこれが人類の運命なのでしょうか?

私が言いたいことは、とてもシンプルです。
「発展は幸福を阻害するモノであってはいけない」ということ。
発展は人類に幸福をもたらすモノでなくてはなりません。
愛を持つこと、家族をつくり子どもを育てること、友達を持つこと、
そして必要最低限のモノを持つこと。
こういったことを、もたらすべきなのです。

それは人類にとって「幸福」が何よりも大切だからです。
だから環境のために戦うのであれば、
「幸福」こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。

ありがとうございました。
 
2015.03.29

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