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アメリカ人のある神父の話です。 彼は若い時、インドのマザー・テレサの 「死を待つ人の家」でボランティアに従事していました。 そこでの彼の役割は、風呂に入れられた病人を バスタオルで受け止めることでした。 ところが、始めたばかりの頃、 痩せこけて体が変形した男性が目の前に現れ、 思わず後ずさりしてしまうのです。 後ろに並んでいたボランティアの人から強く背中を押され、 勇気を振り絞って男性を抱きかかえました。 怖じ気づく神父を見るに見かねたのでしょう。 マザーが代わりに男性を受け止め、体を拭いながら 「あなたは大切な人です。 あなたは神様から許されて愛し抜かれています」 と静かに語り掛けました。死人同然の男性が うっすらと目を開いて微笑みを浮かべたのは、 まさにその時でした。 「たとえ死の間際であっても、憐れみや同情ではなく 一人の人間として対等に接してくれる人が側にいるだけで、 人は温かい愛に満ちた心に生まれ変わることができるのですね」 神父は私にこのように話してくれました。 マザーの何気ないひと言によって人が 甦っていく瞬間を目にしたことは、神父にとって 終生忘れがたい出来事であったことは間違いありません。 マザーが死にゆく男性に施したのは、 何も特別なことではありません。一人の人間として敬い、 神様から愛されていることを祝福した、それだけのことです。 しかし、そのひと言は苦しみと絶望の間を 彷徨っていた男性には、何よりの喜びであり、 力となるものでした。 よき人生は小さなことの積み重ねです。 身近な人とさりげなく心を通わし、 相手に敬意を持って接するという小さな行いの中に、 大きな喜びを感じ取れる人間になりたいものです。 |
2019/03/15 |
日々の目標とは、一歩前への努力で叶か なえられる目標。 毎日毎日進化していくことが大事なんだ、 一ミリの努力、一秒の努力の積み重ねが 大事なんだと繰り返し言って聞かせました。 井村雅代 (シンクロナイズドスイミング日本代表ヘッドコーチ) 「一ミリの努力」 階段を上ることで考えればよく理解できます。 昨日より今日は1ミリ高い位置にいる自分。 毎日1ミリの努力を続けると1ケ月後は3センチの高さ、 1年後は36・5センチ。駅の階段なら2段目の高さです。 そして10年続けると365センチ、 ビルの2階の位置にいます。 これを20年続けると3階、 30年続けると4階の高さにいます。 1日1ミリの努力でも積み重なると、 当人の立つ位置が大きく変わってきます。 気がつけば見える景色も大きく変わり、 遥か遠くまで見通すことができる 成長した自分がそこにいます。 |
2019/03/15 |
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