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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.333a

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一語履歴 vol.340
努力はウソをつく 340a長所を伸ばす 340b風雪に耐え 340cその態度が
一語履歴 vol.339
彼(菊池雄星) 339a何でもない 339bこくご教科書  339c笑う門
一語履歴 vol.338
運が強いこと 338a一生料理 338b一ミリの努力 338c一人の人間として
一語履歴 vol.337
共有 337a若者よ 337b人柄 337c大きな自然の中
一語履歴 vol.336
運命を拓く 336a天の時 336b森信三 336c夢みたものは
一語履歴 vol.335
至誠の精神 335a実る前から 335b本当の事業は 335c人間力
一語履歴 vol.334
人生は 334a自分に正直に 334b出られるまで 334c一粒の麦
一語履歴 vol.333
実行せずして 333aやっぱり 333b辛い体験 333c経済や政治
一語履歴 vol.332
私も何か 332a組織が求めている 332b敬天愛人 332c思考に
一語履歴 vol.331
縁と情 331a時処位の自己限定 331b朝には 331c10年後にこの3人は
やっぱりお母さん
         塚原 成幸(臨床道化師)
         村上 和雄(筑波大学名誉教授)

クリニクラウン(臨床道化師)として医療施設で過ごす子供とその親御さんに
笑いを届け続けている塚原成幸さん。未熟児で生まれてきたお子さんと
お母さんのエピソードからは、親子間に流れる心の温かみが伝わってきます。

【村上】
具体的にはどんなことをされているのですか。

【塚原】
例えば生まれてすぐの新生児が、
NICU(新生児集中治療室)に入ったとします。

そうすると、その子のお母さんの心理状態はどうかというと、
「ごめんね、ごめんね」を連呼するというケースがほとんどです。
というのも、生まれてすぐに保育器の中に入れられるので、
自分の腕で抱くこともほとんど許されないんですね。

いまは500グラムで生まれてきた子も
ちゃんと育つといわれていますが、お母さんにしてみると、
小さい状態で産んでしまったことで自分を責めてしまい、
そんな自分を受け入れられないまま子育てがスタートします。

そうすると子供が大きくなっていっても、
そのことが気持ちの中にずっと残るんですね。
だから子供の風邪がちょっと治りにくかったりすると、
小さい時のことが影響しているんじゃないかというように、
口には出さないけど引きずってしまう。

だけど気持ちを楽にしてくれる誰かが入ることによって、
例えば病室にいる子供に近づいていくと、
最初は驚いて泣き出したり、ちょっと嫌がったりする。

その時に、「ああ、やっぱり嫌われちゃったな。
お母さんちょっと顔を見せてあげて」と言って、
お母さんに助け船を出してもらうんですよ。
それでその子が泣きやんだりすると、
「やっぱりお母さんは違うな」って言う。

もしくは「お母さん、近づいてきて、
子供の手を握ってごらんよ。ほら、握り返したでしょう。
助けてほしいのはやっぱりお母さんなんだよね」って伝えると、
「ああ、やっぱり私を頼りにしているんだ。

これからは私がしっかりしなきゃな」と思ってくれる。
何でもないことかもしれないけど、
この時間がすごく大事なんですね。

【村上】
そうやってお母さんに笑顔だけじゃなくて、
自信を取り戻させるわけだ。

【塚原】
僕が臨床道化師として10年以上やっていて
すごく無力だなと感じるのは、
日頃子供と関わっている人には絶対に勝てないということです。

もちろん勝ち負けが大切なわけではないのですけど、
勝てないですよ。例えば僕たちがどんなにステップを
練習してダンスしたり音楽を演奏しても、
刺激にはなりますけど子供たちの表面温度を
温めるだけで心の奥底には届きにくいんですね。

ところが、お母さんが見よう見まねで半分苦し紛れの
ステップを踏んで汗だくになっていると、
子供たちは表情を崩して笑うんですよ。

これはすごいことです。だから何だかんだ言って、
やっぱりお母さんなんだなと実感してもらうことが
一番の役割ではないかと思っています。
 
2019.02.12

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