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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.274c

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一語履歴 vol.280
飴と鞭の如き 280a教わる 280b眺望は人を養う
一語履歴 vol.279
見たこともない 279a絶対に 279b二宮尊徳 279c妄語せざる
一語履歴 vol.278
日本人は 278a心の中で葛藤 278b後ろ姿は 278cおなかが空いています
一語履歴 vol.277
坂村真民 277a断られても 277b素直な心 277cとらわれない
一語履歴 vol.276
知っている人 276a幅広い読書 276b対象の人の 276c人生はあなたに
一語履歴 vol.275
海は 275aにじり口 275b日本の詩歌 275c本心から湧き出る満足感
一語履歴 vol.274
仕事とは尊い遊び 274a人のご縁を 274bお尻のスイッチ 274c宝石を捨て
一語履歴 vol.273
永世中立 273a勉強って 273b中村天風先生 273c古代の心
一語履歴 vol.272
おまえ 272aどんなに苦しくても 272b世界一にも 272cみてござる
一語履歴 vol.271
おまえに任せて 271a幸福は 271b現代人が忘れた 271c森信三
宝石を捨てて砂利を拾う日本人
         カール・ベンクス(「古民家」再生のプロ)

誰もが顧みない「古民家」再生に情熱を注ぐ
建築デザイナー、カール・ベンクスさん。
その活動には、自国の歴史や文化を
忘れてしまった日本人へのメッセージが詰まっています。

来日から7年後、日本の伝統建築の素晴らしさを
海外に紹介したいと思い、
日本で知り合っていた現在の妻とドイツに戻りました。

その後は日本とドイツを行き来しながら、
日本の茶室や古民家を解体してヨーロッパに
移築したりする仕事に携わりました。

その頃の日本はちょうど高度経済成長期で、
古い木造建築が壊され、その代わりに短期間で
安く大量につくれる簡易な建物がどんどん増えていきました。

特にバブル後、古民家を探しに再び湯沢を訪れた時には、
ごく普通の街並みに変わっていたんですよ。

京都なども、数10年ぶりに来日したある友人は、
「なんだ、昔の美しい京都はないじゃないか」と嘆いていました。

ですから私は、「日本人は宝石を捨てて、
砂利を拾っている」とよく言うんですね。

──日本人が自分自身で価値のある建築物を壊していったと。

ドイツには、築100年以上の建物を壊して
はいけないという厳しい法律があります。

日本人は海外旅行をする時、パリやローマ、ロンドンなど、
その国の古い町、歴史のある場所に行きますよね。

なのに日本人自身は自国の歴史や文化を大事にしない。

それは本当に残念なことだと思います。

それでお客さんのために移築できる古民家を探していた1993年秋、
友人に誘われ偶然訪れたのが新潟の竹所(たけどころ)集落でした。

竹所にはかつて39軒の家があったそうですが、
当時は過疎化が進み八軒になっていました。

地元の人たちも、「誰もが離れていく村に家を建ててどうするのか」と、
とても不思議がっていましたね。

でも、早く住まないと本当に倒れそうな古民家でしたから、
購入した年に解体し、翌年の春には基礎をつくり、
地元の方や知り合いの職人の助けを
借りながら2年ほどで新しく再生させたんです。

──その自宅が日本で初めて再生した古民家ですか。

ええ。自宅が完成した後も、しばらくは日本と
ドイツを行き来していたんですが、
次第に古民家を再生してほしいという依頼が増えてきましてね。

1999年に会社を設立し、生活の基盤を日本の竹所に移したんです。
以来、この地域を拠点に全国50軒の古民家再生を手掛けてきました。
 
2017.11.09

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