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縁と絆 武田七郎・著 一灯をもって一隅を照らす人。 一か所に深く根ざし、 自らの道を厳粛に切り拓きつつある人々。 そういう人たちの生き方、 その発する言葉には、他の人の心を照らす光がある。 人生を真摯に生き、 一業を掘り下げていく人たちの 生き方を紹介していく「一灯叢書」シリーズ。 その記念すべき第一弾は 冠婚葬祭事業に携わってこられた 武田七郎氏の『縁と絆』です。 埼玉県の地方都市で若い女性の葬儀がありました。 22歳の時に親に勘当されて家を出たのですが、 その女性が亡くなって家に戻ってきました。 家族や親戚の間では 「お父さんが勘当なんてするから」 という空気が漂っていました。 その「お父さん」は立っていられないほどの 悲しみにくれています。 そんな場で私は 「どうこれを仕切ればいいのだろうか」 と考えていました。 若くして死んだことを強調すると、 勘当した父を責めることになる。 かといって、軽々しく送り出すのも 遺族には心残りになる。 こういう間に立っていたのです。 考えた末に私はいいました。 「今日はこれまでのことはすべて水に流して、 お嬢さんが成仏できるよう 精一杯送り出して差し上げましょう」 あとで「あの一言がどれほど救いになったか分かりません」 と聞かされたときには本当に良かったなあと思ったものです。 |
2013.08.23 |
幸運に恵まれるには? 稲盛和夫(京セラ名誉会長) 仏教には「思念は業をつくる」 という言葉があります。 業はカルマともいいますが、思ったり念じたりすると、 仏教でいう因果応報の因をつくります。 業は原因ができると、必ず現れてきます。 因果応報の応報です。 世のため人のために尽くそうなどという、 大上段に振りかぶったようなことをいう人があると、 インテリであればあるほど それをせせら笑う人が多いようです。 しかし、世のため人のために尽くそうと いうことぐらい立派なことはありません。 私たちそれぞれが生まれてきた人生の目的は、 世のため人のために尽くすことです。 一燈照隅といいますが、 どんな人でも素晴らしい役割を持って 生まれてきたわけです。 その役割を通じて、世のため人のために 尽くすことが大事なことなのです。 世のため人のために尽くそうとすることによって、 自分の運命を変えていくことができると思います。 同時に自分だけよければいい、 という利己の心を離れて、 他人の幸せを願うという利他の心になる。 そうすれば自分の人生が豊かになり、 幸運に恵まれる、ということを 仏教では説いているのです。 天台宗の山田恵諦(えたい)座主に生前 何度かお目にかかってお話をさせていただく 機会がありました。 ある時、「忘己利他」という言葉を 教えていただいたことがあります。 私はこれを「もう懲りた」と読むようにしています。 そして自分だけよければいいという考えには、 もう懲りたというように思ってきました。 そう思うことが人生を豊かにしていく基だと、 安岡正篤先生からも教わったからです。 |
2013.08.22 |
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