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「できる」と確信を持った上での失敗 7月19日(火)、フィギュアスケート男子日本代表の 羽生結弦選手が現役引退・プロ転向を表明されました。 冬季五輪を2連覇するなど、世界の大舞台で目覚ましい活躍を見せてきた羽生選手。 なぜ怪我や新型コロナウイルス感染拡大といった マイナス条件に屈することなく、人々に感動を与えることができたのか。 その活躍を見守ってきた松岡修造さんが語る。 失敗をテーマで僕が一番強調したいのは、 「一か八かの勝負はしない」ということなのです。 きちんと計画を立ててシミュレーションをし、 「できる」と確信を持った上での失敗は ものすごく前向きで、必要な失敗です。 先の北京冬季五輪のフィギュアスケート・ 羽生結弦選手を例に挙げると、 五輪の舞台での4回転半ジャンプは 国際試合で初めて認定されたものの、 転倒したため羽生さん本人にとっては失敗です。 絶対王者として前人未到のジャンプに 挑んだ羽生さんだからこそ、あの挑戦を失敗だったと 言い切れる強さがありました。 しかし、僕をはじめ世間から見れば あの挑戦は失敗どころか、大成功です。 何が成功かといえば、それまでの過程です。 「勝ち」にこだわるのであれば、 4回転半ジャンプは挑戦しないほうが よい高度な技でした。 加えて、怪我やコロナ、コーチ不在など 途中いくらでも諦める要素はあったにも拘(かかわ)らず、 羽生さんは自ら挑戦すると決め、自ら実践された。 その力強さが多くの人に感動や勇気を与えたのです。 |
2022.07.23 |
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