本文へスキップ

      次代に輝く住まいを創る

TEL. 0246-65-2311

〒979-0154 福島県いわき市沼部町鹿野43

一語履歴WORD vol.612

過去の一語履歴を見ることが出来ます。

一語履歴 HOME
⇦前 一語履歴 次⇨ 
一語履歴 vol.620
商品の魅力を伝えよう 620a「扉」
一語履歴 vol.619
天衣無縫(てんいむほう) 619a名文を読ませる
一語履歴 vol.618
人間、死ぬまで命がある 618aそのためには何でもやります
一語履歴 vol.617
自分は農業で独立する 617a『五輪書』
一語履歴 vol.616
『葉隠』より武士の基本九ヶ条 616a事業に失敗するこつ十二か条
一語履歴 vol.615
六中観   615aみてござる
一語履歴 vol.614
自分で治すしかない 614a動機は内側から
一語履歴 vol.613
奇跡の保育園 613a失敗や挫折、艱難辛苦の時こそ...
一語履歴 vol.612
逝く者はかくのごときか 昼夜を舎かず 612aつねに腰骨をシャンと立てる
一語履歴 vol.611
僕が不可能と言われたわけではない 611a努力にまさる天才なし
逝く者はかくのごときか 昼夜を舎かず

孔子はある時、弟子から
「知とは何ですか」という質問を受けます。
その答えは、いかにも人間通である孔子らしいものでした。

(佐久)
(一説に孔子の弟子の数は)
門弟3千人ともいわれていましたね。
実際に3千人いたかどうかは分かりませんが、
名前は相当通っていたでしょう。
意外といえば意外ですが、孔子はそこで、
いまのハローワークみたいな活動を一所懸命やっていました。
自分の思想に基づいて人を育て、
その就職斡旋を通じて自分の思想を広めていこうと。
それができるという自信があったのでしょう。

有名な、
「逝く者はかくのごときか。昼夜を舎かず」 
という言葉は、
最晩年の嘆きというのが一般的な解釈ですが、
そういう嘆きは孔子に相応しくない。
すべては川の流れのように
滔々と未来に向けて受け継がれてゆくものだ、
と未来への希望を述べたものという解釈もあります。

私もここには、
そんな肯定的な気持ちが含まれていると思います。
そのことと関係すると思うんですが、
孔子は弟子から知とは何かと聞かれて、
人を知ることだと答えています。
孔子は人間を知るということを
一つの人生の目的にしていたのではないでしょうか。

これはぜひとも見習うべき生き方だし、
特に若い人には心に刻んでほしいですね。
会社に入って、ただ面白くないと愚痴っているのではなく、
周りをよく眺めて、自分を苛めるやつは何で苛めているのか、
どんな苛め方をするのか、
自分という人間がどう認識されているか、
そういうことを研究してみなさい。
それを孔子はやっているから、そういう読み方をすると
『論語』は面白いよと指導すると、
若い人も興味を持って読みます。

私は孔子と福沢諭吉がよく似ていると思うんです。
私のような戦後教育で育った西洋的な感覚を持った人間は、
個人と社会を対立させて捉えてしまいがちで、
一人で頑張ったって世の中は
変えられないという意識を強く持っているんです。
けれども孔子も福沢も、
個人が世の中を変えられると信じていました。
孔子は、
「人能く道を弘む。道の人を弘むにあらざるなり」
と説いています。
人が道を弘めるのであって、道が人を弘めるわけではないと。

我われはすぐに政治が悪い、法律が悪いというけれども、
我われ一人ひとりが道徳を実践することで
少なくとも一人分は世の中がよくなる。
社会と個人は対立しないという意識、
これが孔子の思想の基本だと私は思うんです。
福沢は「一身独立して、一国独立す」と説いています。
独立した個人こそが国家を支える基盤となるという考え方ですが、
孔子もまさにそういう気概で世に打って出ました。
いま我われに求められるのはこの気概だと思います。

2021.10.26

バナースペース

櫛田建設株式会社

〒979-0154
福島県いわき市沼部町鹿野43
Mail infous@kushida-web.com
TEL 0246-65-2311
FAX 0246-65-2313
定休日:土曜日・日曜日