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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.621


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やししく生きる...~瞽女(ごぜ)...
北陸地方などには、かつて瞽女(ごぜ)と呼ばれる
盲目の女性旅芸人たちがいました。
小集団で諸国を巡り、三味線を弾き、
唄を唄うことを生業としていました。

(小林)
瞽女(ごぜ)は目が見えないので、
必ず「手引き」という目の見える人と組んで旅に出かけます。
いつも気の合う人と歩ければいいのですが、
そういったことは滅多になく、あの人と歩いたり、
この人と歩いたりと、いろいろな人と組まなければなりません。
だから、瞽女の組み合わせは
一つの修行といってもよいかもしれません。
私はいい人と歩けば祭りだし、
悪い人と一緒だと修行だと思って
いつも歩いてきました。

73歳の時、私は老人ホームに入りました。
このホームに入っている人たちはほとんどが目の見える人たちで、
同室になった四人のうち一人だけ意地悪な人がいました。
その人は私よりも2つか3つ年下で、
連れ合いを亡くし、子どもたちがみんな独立して
自分一人になったのでホームに入ったようです。

入った時からその人は、
私にいろいろな意地悪なことを言いました。
「目が見えなくたって、ごはんが食べたいんだか」とか、
誕生会で唄を唄うと
「瞽女だと思っていい気になっている。
目の見えないざまして
いっちょうまえ(一人前)の気になっている」
と事あるごとに意地悪なことを言うのです。

家のやっかいになるまいと思ってここに来ましたが、
ここもまた切ないところだなと思いました。
しかし、年を取って
どこも行くあてがなくてここに来たのですから、
諦めるより仕方がありませんでした。

どこへ行っても、いくつになっても
いろいろな苦労があるものです。
しかし、神仏はすべてお見通しです。
人に言いたいこと、したいことを何も考えないでしていると、
必ず天罰があたる。
私は決して無理なことを言ったり、したりしないで
すべて神仏にお任せしてきました。
言いたいことはいっぱいありましたが、
それを口から外に出してしまえば必ずバチがあたります。

ホームでこうやって世話をしてもらうだけでもありがたい。
いくらなんでもこの年になって
外や雨のあたるようなところにはいられないのですから、
ここへ来たらそれが務めだと思って、
そういう人に対してはなおさら気がねして努めてきました。

考えてみれば、ホームの組み合わせは
瞽女と同じようなものです。
ホームも組み合わせで良い人と組めば祭りだし、
悪い人と組めば修行です。
それでも瞽女は短くて1か月、
長旅でも半年もすれば組み合わせが変わります。
ホームは一度組むと2年も3年も一緒ですから
辛いところもありますが、
幸い私は3年目からいい人と同じ部屋になり、
もう姉妹のようにお付き合いさせていただきました。

私は目が見えないので、どんな目に遭っても、
どんなことがあっても
人には背くまいと思って生きてきました。
そうやって努めてきたからこそ、
いまはこんなに幸せで気ままに
生きさせてもらっているのだと思っています。
若い時の苦は楽の種という言葉がありますが、
百歳になったいま、そのことをしみじみと実感しています。
2021/12/03
「古事記塾」を全国で展開する
今野華都子さんも、かつては
そんな悩みを抱えるお一人でした。
今野さんは2004年にエステティシャンとして、
世界一の称号を獲得すると、
その後、エステ店の経営者として立たれた際、
待っていたのはスタッフ育成の難しさでした。

私にとっての会社は、自分の能力を高め、
磨いて、社会に還元する場所なんです。

自分一人でやっていれば、
確かに個人的には儲かるかもしれませんが、
誰かを雇ったとなると、
人のその機会を提供するのが自分の仕事となります。
だから私がやるべきことは、
個人的に金持ちになることではありません。

──今野さんの「会社」に対する考え方が
  実によく分かる言葉ですね。

時折、私の価値観をスタッフの子たちに話して、
「私とあなたの持っている能力は違うから、
あなたには私ができないことができる」
と相手の長所を丸ごと認めてあげることにしています。

その上で日々目指していく方向や
判断基準を示してあげる。
そして、その判断基準が一人ひとりに備わる
「良心」であることを教えていくんです。

──なるほど。良心による判断基準ですか。

私は小さい頃から群れをつくらないのが信条でした。
でも人を雇うというのは群れをつくることなんです。

最初の子を雇った時に私が思ったのは、
ここは今野華都子個人が
裕福になるためのサロンではない。

世の中のどこかで生きていくはずの彼女たちが、
たまたま私の目の前に来た。

この人たちの能力を開発してそれを世の中に還元し、
喜んでいただけるステージをつくらなくてはならない、
ということでした。
その思いだけは絶対にぶれないようにしようと
自分に言い聞かせて歩いてきたつもりです。

       ──『運命を変える言葉』より
2021/11/28

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