本文へスキップ

      次代に輝く住まいを創る

TEL. 0246-65-2311

〒979-0154 福島県いわき市沼部町鹿野43

一語履歴WORD vol.578

過去の一語履歴を見ることが出来ます。

一語履歴 HOME
⇦前 一語履歴 次⇨ 
一語履歴 vol.580
恨みを買わない生き方が一番の基本 580a自分のプライドだけは...
一語履歴 vol.579
理不尽を飲み込む力 579a人間の勉強をしいや
一語履歴 vol.578
恰好(よしきた) 578a個性を消しているのにどうしても出てくる個性
一語履歴 vol.577
逆境の時こそ力を尽くす 577a積み重ね つみ重ねても またつみかさね
一語履歴 vol.576
赤ちゃんを抱いて抱いて ひたすら... 576a自己の最善を他者に尽くし切る
一語履歴 vol.575
3倍の力 575a死なんと戦えば生き 生きんと戦えば必ず死するものなり
一語履歴 vol.574
仕事は追い掛けられるな... 574a努力の上に辛抱を立てたんだろう...
一語履歴 vol.573
自分の体の声をよく聴く 573a分を守るのと失うのと
一語履歴 vol.572
日々を精いっぱい生き抜く中で 572aこころ
一語履歴 vol.571
息子の洋服地で人形をつくってほしい 571a...すべて意味があります
恰好(よしきた)

40年にわたり禅の道を歩んできた
臨済宗円覚寺派管長・横田南嶺(よこた・なんれい)さんと、
天台宗圓融寺住職・阿純章(おか・じゅんしょう)さんのお話。

〈阿〉
きょうはせっかく横田老師にお目にかかったので、
私が一番好きな禅語についてもお話ししたいと思います。
それはたった2文字、「恰好」という言葉なんです。

横田老師もご存じのとおり『趙州録』に出てくる言葉で、
趙州老師が弟子から「大困難が訪れた時に老師はどうなさいますか?」
と問われた時、「恰好!」(よしきた!)と答えたそうですね。

どんなことが起きても
「よしきた! 自分にピッタリの困難がやってきたぞ」と受け止めて生きる。
この言葉を私は大切にしています。

〈横田〉 
恰好、よしきたと。まさに人生の極意ですね。

〈阿〉 
その言葉から思い出すのは、
はじめ塾という私塾を創始された和田重正さんの本に出てくる鳶職の方のお話です。

鳶職でも間違って木から落ちてしまうことがたまにあるそうなんですが、
そんな時は自分から降りてしまうんだと。
怖いと思って目を背けると怪我をするけれども、
自分から降りて地面から目を離さないでいると、
怪我が少なくてすむというんです。
それはまさに「よしきた!」という気持ちにも通じるお話ではないかと思うんです。
 
ですから私も、何か大変なことが起きたら、
たとえ不安でいっぱいでも、
「よしきた!」という気持ちで向かっていこうと思っているんです。

〈横田〉 
見事な覚悟です。人間の花というのは、
そういうところに咲いていくんですよ。

〈阿〉
花を見ると、花びらしか花ではないと思ってしまいがちです。
しかし本当は、茎があって、葉っぱがあって、地面、
太陽があって初めて花があるわけで、
すべての条件が揃っていなければ花は咲きません。
花びらだけでなく、宇宙のあらゆるものに同じ価値があって、
その中の一つとして花びらもあると思うんです。
 
人間も同じで、人生の局面の一つひとつも
何かの手段だと思うと取るに足らないものに見えてしまいますけど、
それも美しい人間の花の大切な一つだと思って、
いま自分が歩いているこの一歩一歩を慈しみながら生きていくことが大切だと思います。

〈横田〉
それが自分という人間を深めていく歩みにもなりますからね。

2021.07.03

バナースペース

櫛田建設株式会社

〒979-0154
福島県いわき市沼部町鹿野43
Mail infous@kushida-web.com
TEL 0246-65-2311
FAX 0246-65-2313
定休日:土曜日・日曜日