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シフトを見逃さずその変化の意味を問う 変化の激しい時代においては、 継続しているものとそうでないものを 見分けることが重要です。 そこで観るべきものは、 トレンドではなくシフトです。 前者は、過去の活動によって もたらされる量的な変化です。 一方シフトとは、質的に新しい、 後戻りしない重大な変化のことです。 たとえば、二一世紀に中国が グローバル経済に組み込まれ世界の貿易は 量的に拡大してきたが、 質的な変化が起こる新しい局面に入ったかもしれないと アンテナを立てることを「知覚」といいます。 「重要なことは、『すでに起こった未来』を 確認することである。 すでに起こってしまい、もはやもとに戻ることのない変化、 しかも重大な影響力をもつことになる変化でありながら、 まだ一般には認識されていない変化を知覚し、 かつ分析することである」 『すでに起こった未来』 ドラッカー 質的な変化には過去がありません。 したがって過去のデータを基に 量的に分析する手法は役に立ちません。 質の変化は「知覚」という方法を用い、 得られた情報を分析することによって得られます。 ドラッカーは『断絶の時代』(一九六九)を著し、 その書の目的を明らかにしました。 「本書は、定量的ならざるもの、 質的なもの、構造的なもの、 そして認識、意味、価値、機会、優先順位を見ていく」 今回のコロナ禍は、隠れている断層を 露わにしつつあります。 世の中の「断絶」を観るポイントは、 今起こっていることの意味や価値を問うことです。 ドラッカーが知覚のあとに分析せよといったのは、 このことです。 先の例では、コロナ禍のあとにくる シフトの意味や価値を問うことです。 マスクはウイルスと戦うための武器との 認識の変化が起こり、 単なる衛生品が国防品に意味を変え、 価格よりも安全に価値を置くことになるかもしれません。 そうなれば国内生産に回帰する動きが 出てくることも考えられます。 やがて感染症に対する治療薬ができれば 今回の災禍は収束します。 その時、今回露わになった様々な 「すでに起こった未来」や「新しい現実」は また観えにくくなります。 今私たちが行うべきことは、シフトを見逃さず、 その変化の意味を問うことです。 |
2020.05.14 |
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