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      次代に輝く住まいを創る

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一語履歴WORD vol.304a

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一語履歴 vol.310
利益なくして安全なし 310aこれが勝負所 310b人間の性 無駄や失敗
一語履歴 vol.309
あおいくま クヨクヨするな  309a思い8割 畏友
一語履歴 vol.308
潜在力 鳥のように  308a読書習慣と学力  あらゆる苦労は
一語履歴 vol.307
人として上等 うまくいったら  307a彼を許します なまの純粋さ
一語履歴 vol.306
東洋的な老い 斉藤一人商人道  306a本来益になるもの 人間としての深み
一語履歴 vol.305
活読 一字一涙  305a学問の4つの段階 305b敬遠する仕事を
一語履歴 vol.304
寛容もまた 口にしたことは  304a愛宕山 円の世界を歩いている
一語履歴 vol.303
知恵= 後ろに怖い人 303a感謝を忘れない人 信を人に 取れば
一語履歴 vol.302
立志と小立志 302aイメージ 302b伸びるべき者 302c本当の志
一語履歴 vol.301
仕事を好きになる 301a結局は 301bあじさい 301c日本人として
円の世界を歩いている
            横田 南嶺(臨済宗円覚寺派管長)
            阿 純章(天台宗圓融寺住職)

子供たちの遊ぶ姿に仏教の教えをみたと
語る阿住職。その真意はいったいどこに
あるのでしょうか?

【阿/おか】
私も同じような気づきを、幼稚園に
勤めるようになって得ることができました。
子供たちが真剣に遊んでいる姿を見ていて、
臨済義玄(ぎげん)禅師の「随処(ずいしょ)に
主と作(な)れば、立つ処皆真(しん)なり」
という言葉は、まさにこれだと。

子供の生き方が禅の教えとピタッと
合致していることを実感して、あぁこれが本当に
仏教の伝えたいことだなと実感したんです。

子供たちはどんな所にいても、いま、
ここの主人公です。大人は立身出世とか、
お金儲けとか、いろんな目的を持ちますが、
子供の姿を見ていたら、人生の目的なんか
別に持たないで、ただ元気よく遊んで
意欲を発揮している。

仏様の世界に一番近いのは
子供であって、彼らのようにいま、
ここにただ意欲を発揮することが、
本来の人間の目的なのではないのかと感じたんです。

【横田】
おっしゃるとおりです。

【阿】
そこから改めて天台宗のお経などを
勉強し直して、気づいたことがありました。

天台宗には「円宗」とか「円教」という
別称もあって、仏様の世界を円で表すんですが、
私たちはその円の世界を既に歩いているんだと。

いま立っている場所は目的に達するまでの道程で、
このままではダメだと思いがちなんですが、
既に円の世界を歩いているのであれば、
誰が後でも先でもなく、皆平等に仏の上を
歩いているのではないか。それが「随処作主、
立処皆真」という言葉の真意でもあるのではないかと。

そう思ったら、それまで抱いていたいろんな
不安感がスッとなくなって、お寺を継いだり、
お坊さんとしてやっていくことに
前向きな気持ちになれたんです。

【横田】
いいお話ですね。そういう姿勢でいまを
楽しんで生きること。この転換がとても
大事だと思います。苦しみを耐え忍んだ先に
花を咲かせるというのではなくてね。

明るく生きることを指針にしてこられた
お二人のお話は、仏教の真髄に触れながらも、
どこか爽やかな風のように感じられます。
 
愛宕山
       西田53歳の時の歌。

「愛宕山 入る日のごとく あかあかと
 燃やし尽くさん 残れる命」

作家の高見順の詩。
高見順がガンの手術で入院していた時、
一人の少年が嵐の中をズブ濡れになりながら
新聞配達をしている姿を見て作った詩。

「なにかをおれも配達しているつもりで
 今日まで生きてきたのだが
 人びとの心になにかを配達するのが
 おれの仕事なのだが
 この少年のようにひたむきに
 おれはなにを配達しているだろうか」

安岡先生が若き日の豊田良平氏
(元関西師友協会副会長)に言った言葉。

「賢は賢なりに、愚は愚なりに、
 一つことを何十年と継続していけば、
 必ずものになるものだ。
 君、別に偉い人になる必要はないではないか。
 社会のどこにあっても、
 その立場立場においてなくてはならぬ人になる。
 その仕事を通じて世のため人のために貢献する。
 そういう生き方を考えなければならない」

その立場立場においてなくてはならぬ人になる―
それが「一隅を照らす」ということだと
安岡先生は説かれています。
 
2018/06/16

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