本文へスキップ

      次代に輝く住まいを創る

TEL. 0246-65-2311

〒979-0154 福島県いわき市沼部町鹿野43

一語履歴WORD vol.485

過去の一語履歴を見ることが出来ます。

一語履歴 HOME
⇦前 一語履歴 次⇨ 
一語履歴 vol.490
小さくても精一杯生きた証を残してほしい
一語履歴 vol.489
いまがその時 489aユー、根性あるよ 489b“学ぶ”は“真似ぶ”
一語履歴 vol.488
それぞれに役割を与えることができる 488a甘い性と辛い性
一語履歴 vol.487
一歩一歩上がれば何でもないぞ 487a運をつかむには
一語履歴 vol.486
積小為大 486aプレハブ建屋を見せる 486b積極的プラス思考
一語履歴 vol.485
「約束」 485a鈴木大拙の語録 485b一大事と申すは今日只今のこと
一語履歴 vol.484
易経はなぜ帝王学であるのか
一語履歴 vol.483
「酒井先生、私に『般若心経』を説いてください。」
一語履歴 vol.482
『道』 482aあれを見よ 深山の桜咲きにけり
一語履歴 vol.481
今 目の前に存在する 481a顔は心の窓
「約束」
      藤川幸之助

今度帰るときには
ライスカレーを作っておくからと
嬉しそうに母は約束した。

久しぶりに実家に帰ってみると
約束通りライスカレーが
テーブルの上においてあった。
食べると母の味つけではない。

レトルトのカレーとハンバーグを
皿に盛りつけただけのものだと
すぐに分かった。

「お母さんのカレーはうまか」
大げさに父は言っている。
「これ母さんレトルトだろ?」
私は不機嫌に言った。

「二つとも時間をかけて作ったんよ」
母は言い張った。

「ちがうよこれは母さんのカレーじゃないよ」
「お母さんのカレーはうまか」
母の方を向いて大声でまた父が言ったので
私も意地になって言い返えそうとした時
「お母さんのカレーはうまか」
父が私をにらみつけて言った。

母が風呂に入って
父と二人っきりになった。

料理の作り方を忘れてしまって
自分から作ろうとはしない母の話を聞いた。

母が私とのライスカレーの約束の話を
父に何度も何度も話すのだそうだ。

母に代わって私のためにレトルトのカレーを
父が用意してくれていた。
「お父さんにしては盛りつけが上手」
私は父にお世辞を言った。
父は嬉しそうに笑った。

2020.07.13

バナースペース

櫛田建設株式会社

〒979-0154
福島県いわき市沼部町鹿野43
Mail infous@kushida-web.com
TEL 0246-65-2311
FAX 0246-65-2313
定休日:土曜日・日曜日