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いただきますと感謝をする 数え年98歳のいまなお青年のような若々しさで、 茶道の普及のために国内外を飛び回る 茶道裏千家前家元・千玄室さん。 「松下幸之助に学んだ茶の心」 (千) 古来、茶の道を学ぶのに身分や地位の高低は全く関係ございません。 利休は相手が織田信長であろうが豊臣秀吉であろうが、 無言のまま一碗の茶を差し出しました。 茶室に入る時は、どんなに身分の高い武士でも刀を外して丸腰になり、 頭を低くしなくては、にじり口を通り抜けることはできません。 そして、茶室においては、どんなに偉い人でも隣の人に 「お先に、お先に」と一碗のお茶を勧め合うのです。 亡くなった松下幸之助さんは父のお弟子で、 松下電器産業を大きくする前から、 ずっとお茶を稽古しておられました。 私も若い時分に、いつも松下さんのお茶のお相手をしておりましたが、 「お茶というのはほんまにええもんや。 どんな人にも、たった一碗のお茶を、いかがですかと勧め合う。 点てていただいた方には、いただきますと感謝をする。 こんな教えがどこにある。お茶だけや」 とお話しいただいたことがあります。 |
2020.03.06 |
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